国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第28回締約国会議(COP28)が11月30日からアラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開催されている。12月9日に開催された閣僚級ハイレベル・セグメントでは、中華民国(台湾)と正式な外交関係を持つハイチのジャム・カデ(James Cadet)環境大臣、ベリーズ持続可能開発、気候変動災害リスク管理省のOrlando Habet大臣、マーシャル諸島のジョン・シルク(John Silk)天然資源・商業大臣、グアテマラ環境・天然資源省のMarco Vinicio Ochoa Galindo副大臣、ナウル気候変動省のReagan Moses副大臣など、5か国の大臣あるいは副大臣が台湾支持の発言を行った。これは今月1日に始まった首脳級ハイレベル・セグメントでパラグアイ、パラオ、セントルシア、セントクリストファー・ネイビス、ツバル、エスワティニの6カ国の国家元首が台湾のために発言したのに続くもの。中華民国(台湾)外交部は中華民国(台湾)と外交関係を持つ11カ国が「実際の行動をもって台湾のために声援を送り、国際的な気候ガバナンスへの台湾の参加を支持した」ことに対し、「心から感謝する」と伝えた。これら5か国の閣僚の発言は以下のとおり。
ハイチのジャム・カデ環境大臣
「我々は気候変動への対応に取り組む台湾の人々の奉仕の精神と使命感を目の当たりにしてきた」
ベリーズ持続可能開発、気候変動災害リスク管理省のOrlando Habet大臣
「中華民国(台湾)が『専門、実務、貢献』を原則にUNFCCCに参加できるようにしよう」
マーシャル諸島のジョン・シルク天然資源・商業大臣
「台湾がオブザーバーの身分でUNFCCCに参加することを支持する。同時に各方面に対し、台湾の参加を支持するよう呼びかけたい。台湾の人々はその他の国の人々と同様の権利を持っており、世界から取り残されるべきではない。彼らの貢献を無視してはならない」
グアテマラ環境・天然資源省のMarco Vinicio Ochoa Galindo副大臣
「台湾は国際協力事業を通して、グアテマラが気候変動への適応や、強靭性を高める措置を講じるために協力してきた。ゆえに我々は、台湾がこの重要な国際組織に参加できるよう支持する」
ナウル気候変動省のReagan Moses副大臣
発展途上にある4つの太平洋諸島諸国のために、台湾が「公正な移行基金」(脱炭素化で影響を受ける地域の負担を軽減するプロジェクト)による資金供給を始めたことに感謝する。台湾はナウルにとって長期的且つ重要なパートナーである。今後も深刻化するであろう気候変動への影響に共同で立ち向かっていいく」
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こうした発言に対する外交部のコメントは以下のとおり。
世界の環境ガバナンスメカニズムへの台湾の参加を一貫して支持する国々に心から感謝する。台湾は国際社会の責任ある一員として、今後も近い理念を持つ国々と緊密に連携し、グローバルな気候変動への取り組みに前向きな貢献をしていきたい。国際社会は、台湾がUNFCCCに有意義な参加が果たせるよう支持して欲しい。