2025/05/22

Taiwan Today

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台湾が「ポーランド大都市連合」と協力、ウクライナ支援の「台湾基金」を設立

2023/12/22
台湾が「ポーランド大都市連合」と協力、「台湾基金」として100万米ドルを提供し、ポーランドの各自治体がウクライナ難民を支援するのに協力することになった。左から「ポーランド大都市連合」のTadeusz Truskolaski会長、台湾の呉尚年駐ポーランド代表、同連合のJacek Jaśkowia理事。(外交部)
ロシア・ウクライナ戦争による人道危機に対応するポーランドに協力するため、台湾の呉尚年駐ポーランド代表が20日、「ポーランド大都市連合(Union of Polish Metropolises)」のTadeusz Truskolaski会長及びJacek Jaśkowia理事と、協力了解覚書及び寄付に関する協定に署名した。
 
協議の内容によると、台湾は同連合に100万米ドルを寄付して「Polish Cities in Ukraine - Taiwan Grant Fund」(ポーランドの都市によるウクライナ支援-台湾基金)を設立する。基金はポーランドの各自治体及び非政府組織によるウクライナ支援に用いられる。補助対象となる具体的な事業は、ポーランドに避難しているウクライナ難民の適応支援、子どもと青年に対する教育の充実。また、将来ウクライナへの帰還を望む難民に利用しやすい条件を用意する。補助申請は評議委員会が審査し、優良な案件に資金を提供する。
 
呉尚年駐ポーランド代表は、ロシアのウクライナ侵攻以来、ポーランドはウクライナ難民を最も多く受け入れている中東欧国家だと指摘、「ポーランド社会がふるさとを捨てざるえなかったウクライナの人たちを無私無欲に受け入れていることを世界は大いに称えている」と称賛。その上で呉代表は、台湾も同様に独裁政権による脅威に向き合う中、民主主義団結の精神を堅持し、ポーランドのウクライナ難民に対する人道支援に協力するとし、「今回『ポーランド大都市連合』と協力して台湾基金を立ち上げることは、民主主義に対する台湾の揺るがぬコミットメントを示している。また、台湾はこの協力プラットフォームを通じてポーランドにおけるより多くの自治体及び仲間たちと共同で民主主義、自由、人権を守っていけるよう希望しているのだ」と説明した。
 
「ポーランド大都市連合」の会長でビャウィストク市の市長であるTadeusz Truskolaski氏は、ウクライナは自由世界全体のため戦っているのであり、ポーランド社会はすでに300万人以上のウクライナ難民を受け入れていると説明。そして、「台湾の政府が民主主義の団結精神を堅持していることを歓迎する。『台湾基金』により、国際社会における『善の力』が引き続きウクライナ支援の力を維持できるよう期待する」と述べた。
 
また、同連合の理事で、ポズナン市の市長であるJacek Jaśkowia氏は台湾からの惜しみのない寄付に感謝。台湾のサポートは「まさかの時の友こそ真の友」であらわされる民主主義の友情を証明するものだと称えた。
 
「ポーランド大都市連合」は1990年に創設。会員都市はビャウィストク(Białystok)、ブィドゴシュチュ(Bydgoszcz)、グダニスク(Gdańsk)、カトヴィツェ(Katowice)、クラクフ(Kraków)、ルブリン(Lublin)、ウッチ(Łódź)、ポズナン(Poznań)、ジェシュフ(Rzeszów)、シュチェチン(Szczecin)、ワルシャワ、ヴロツワフ(Wrocław)の12都市。人口は680万人近くで、ポーランド全体の5分の1近くを占める。
 
 

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