2025/06/14

Taiwan Today

外交

呉外交部長が米紙に対し、「中国の外交手法は『政府要人抱き込み』。台湾と異なる」

2024/02/02
呉釗燮外交部長(写真)が米ワシントン・ポスト紙の取材に応じ、ナウルとの国交断絶について詳しく説明。「中国の外交手法は『政府要人抱き込み』であり、地元の人たちの利益を目的とする台湾とは異なる」と主張した。(外交部)
呉釗燮外交部長(=外務大臣)が1月25日に米ワシントン・ポスト紙の取材に応じ、台湾がナウルとの外交関係を終止したことについて詳しく説明した。取材内容は2月1日、「China sets sights on Taiwan’s three remaining tiny Pacific allies」(中国、太平洋地域に残る台湾の小さな国交樹立国3か国に狙い定める)と題されて同紙に掲載された。取材したのは同紙の台湾特派員、Lily Kuo氏と蒋曜宇氏。
 
呉外交部長はこの中でナウルとの国交断絶にいたる経緯を説明。それによると、ナウル側が、国内に設置されている難民施設「ナウル地域処理センター(Nauru Regional Processing Centre)」の閉鎖が同国に大きな財政負担をもたらすと訴えてきたことに対し、台湾は、米国及びオーストラリアなど理念の近い国々とナウルへの支援を検討することを約束。しかし、まだその話し合いが続けられている中、中国は台湾で総統選挙が実施されると「上限なしの経済援助」をちらつかせてナウルの外交政策を転換させた。呉外交部長は、「しかし中国が台湾にダメージを与えようとする企みは成功しなかった。我が国の総統選挙は多くの国家及びそれらの政府要人から祝福され、台湾の人々は影響を受けなかった」と語った。
 
呉外交部長は、台湾と国交樹立国との協力は「協力プロジェクト」主導で、その目的は地元の人々に利益をもたらすことにあると指摘、中国の「政府要人を抱き込む」手法とは全く異なるのだと強調した。呉外交部長は、「中国は都合のいいことを多く話すが実際にやることは少ない」とし、外交政策を転換して台湾から離れていった国々の政府関係者の多くが後になってから「中国は約束したことを行わない」とこぼして後悔していることを指摘、米国もこれら国々に対してずっと、「中国の約束をうかつに信じてはいけない」と呼びかけていると説明した。
 
ワシントン・ポストは米国における発行部数最大の日刊紙の一つで、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズと共に「米国三大新聞」とされる。過去にはピュリツァー賞を70回以上受賞するなど、世論に大きな影響力を持つ。
 
 

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