外交部(日本の外務省に相当)の田中光政務次長(=副大臣)が蔡英文総統の特使として代表団を率い、太平洋に位置する国交樹立国ツバルを6日から8日まで訪問、同国で首相就任の宣誓と組閣の発表を行ったフェレティ・テオ(Feleti Teo)新首相と対面し、中華民国(台湾)政府と人民を代表して祝意を伝えた。
田政務次長は訪問期間中、同国新政権の上層部と密接な交流を行った。新政権発足に関する祝賀活動のほか、トフィンガ・ファラニ(Tofiga Falani)総督、テオ首相、財務相を兼務するパナパシ・ネレソネ(Panapasi Nelesone)副首相、ポールソン・パナパ(Paulson Panapa)外相、Tuafafa Latasi保健相ら閣僚全員及び国会議員と対面し、蔡英文総統、次期総統の頼清徳副総統、呉釗燮外交部長(=外務大臣)に代ってツバルの新政権にお祝いの言葉を伝えた。また、テオ首相に対し、台湾で5月20日に行われる新総統就任式への参加を直接要請、テオ首相はこれを快諾した。さらに双方は両国の協力分野、ならびにツバル新政権が優先する施政計画などについて踏み込んだ意見交換を行った。
このほか田政務次長は政府を代表し、ツバルにおけるクリーンエネルギー、全教室冷房完備、気候変動に適応した海岸保全などのプロジェクトのための設備や支援金の寄贈式、台湾の寄付する各種物資の引き渡しセレモニーなど、台湾とツバルの協力プロジェクトに関する活動に出席。気候変動に対抗するツバルのレジリエンス強化や、恵まれない人たちの福祉向上を台湾が具体的な行動で協力していることが示された。
田政務次長は今回参加したツバル新政権発足に関する祝賀活動でのスピーチで、ツバルが長年台湾の国際参与を支持していることに深く感謝、さらには両国の友情を「勇気と愛、忠誠と約束」と形容し、ツバル側から大いに評価された。一方でツバルのファラニ総督、テオ首相及び新政権の閣僚たちは、今回の組閣後、最初にお祝いに駆けつけたのが台湾の代表団であることを繰り返し強調し、ツバルの発展に台湾が果たしている貢献に感謝した。ツバル側はまた、ツバルは台湾との長年の友情を大切にしているとし、「台湾に対する友好的な立場を堅持し、台湾の国際参与を支持し、共に永遠に続く友情を深めていく」と約束した。
外交部は、今年が両国の国交樹立から45年の節目の年であることに触れた上で、「両国の友情は兄弟同然でますます深まっている」と評価している。