蔡英文総統が28日午前総統府で、米連邦議会下院軍事委員会情報及び特殊作戦小委員会の委員長を務めるジャック・バーグマン(Jack Bergman)議員(共和党)を団長とする超党派の議員団と面会した。
蔡総統はまずバーグマン委員長の再度の来訪を歓迎すると共に、同委員長ならびに民主党のドナルド・ノークロス(Don Norcross)議員、ジミー・パネッタ(Jimmy Panetta)議員が米国の連邦議会議員として台湾にやって来るのは初めてであることを指摘し、「具体的な行動で、台湾に対する党派を超えた支持を示してくれた」と感謝した。蔡総統はまた、訪問メンバーはいずれも米下院軍事委員会の重要メンバーで、台湾海峡の問題に長年関心を寄せているばかりでなく、議会でも台米の交流と協力を積極的に推進し、地域の平和と安定の維持に努めていると評価した。
蔡総統は、ここ数年台湾は「国防自主」(必要な防衛装備を自前で調達すること、国防産業の国産化)の実現に向けて戦闘機や軍艦の国産化を進め、自主防衛ならびに民主主義と自由を守る決意を世界に示していると説明。一方で米国政府及び議会が昨年末に新たな武器売却案を承認し、台湾の自衛力強化を助けたことに感謝した。また、今月バイデン米大統領が署名して成立した2024年会計年度の包括的歳出法案でも台湾への軍事援助予算が組まれたほか、武器を早期に引き渡して台湾をサポートし、台湾とのパートナーシップを深めていくことが明文化されていることを指摘した。
蔡総統は、安全保障分野での連携のほか、近年台湾と米国は経済面での交流も積極的に推進しているとし、懸案である二重課税問題を早期に解決し、より緊密な相互投資と産業提携を促進するため訪問メンバーが引き続き影響力を発揮してくれるよう要請した。
続いてあいさつしたバーグマン委員長は、「訪問団を代表して台湾側の温かいもてなしに感謝する」と述べると共に、訪問目的は台米関係を学ぶことと深めること、そして双方が望み、実現可能な次の一歩を考えることだと明かした。
バーグマン委員長は、台湾は米国にとってインド太平洋地域における重要なパートナーであり、安全保障面と経済面で強固に結びついていると指摘、今回の訪問は米国議会の台米関係に対する支持を示すためで、これからも米国の議員たちに、台湾という戦略的パートナーが地域の安全保障にとって極めて重要であることをわからせていくと語った。バーグマン委員長はまた、今回の訪台では台湾で暮らす米国人とも対面して両国の関係の緊密さを知ると共に、関係のさらなる発展に向けてどのような措置がとれるかを考えたいと話した。