台湾の駐ギリシャ台北代表処とギリシャにおける米国大使館、地元の海運関係者による団体、プロペラクラブ(The Propeller Club)が27日、「海運と海洋問題のイノベーションと包摂性」をテーマに、アテネで「GCTFワークショップ」を開催し、気候変動と欧州連合(EU)によるグリーントランスフォーメーションのトレンドの下、国際的な海運と海洋の持続可能な開発に向けた最も優れた実務経験及び行動に関する提言の共有を行った。GCTF(グローバル協力訓練枠組み)は2015年に台湾と米国によって立ち上げられた。現在は日本と豪州も加わり、4者が関心を寄せるグローバルな議題についてワークショップを開催し、各国の経験を共有したり議論を交わしたりしている。
今回のワークショップでは郭時南駐ギリシャ代表(大使)、米国のMaria Olson駐ギリシャ公使、ギリシャ海運業同業組合のGeorge Pateras理事長、プロペラクラブのCostis Frangoulis代表がオープニングのスピーチを行い、台湾の陽明海運、エバーグリーン(長栄海運)、ならびに日本、ギリシャの海運業界における専門家や学者ら総勢延べ130名が参加して活発に交流した。
海洋委員会国家海洋研究院の陳建宏院長は、同委員会が設置した「国家海洋データバンクと共有プラットフォーム」を用い、デジタルツールの運用で気候変動に対して脆弱な地域のリスク予想を支援する取り組みを説明。また、財団法人国際合作発展基金会(ICDF)の曽筠凊処長は台湾と国交樹立国との協力経験を紹介、エネルギートランスフォーメーションと気候変動に対する適応支援など積極的な取り組みを説明して好評だったという。