監察院の陳菊院長は、監察院国際事務小組の林文程委員、趙永清委員らを率いて今月13日から17日まで、オランダのハーグで開かれた国際オンブズマン協会(IOI)第13回世界会議に出席した。前回の第12回世界会議はコロナ禍の影響で2021年に延期され、且つオンライン開催となったが、今年から対面式の会議が再開された。現在の監察院を構成する第6期監察委員の就任後、監察院長と委員が世界6地域(アフリカ、アジア、大洋州、ヨーロッパ、北米、南米)のオンブズマンやオンブズマン組織の代表らと交流するのは初めて。一行は国際間で重要視されているオンブズマン制度や人権に関する問題について議論した。
IOIは世界で唯一の、オンブズマン組織同士の協力を促進する国際組織だ。オンブズマンや人権の概念や制度の普及に努め、世界257の国と地域のオンブズマンあるいは人権機構が会員として参加している。第13回世界会議は、オランダ全国オンブズマンが主催した。テーマは「Act together for our tomorrow(明日のためにともに行動を)」で、世界理事会、地域会議、会員大会、シンポジウムなどが行われた。
陳菊院長は13日に行われた、IOI下部の6地域の一つである「オーストララシア及び太平洋地域(APOR)」の会議に出席し、APORの各会員の台湾監察院に対する長期的な支持に感謝した。また、来年(2025年)9月にAPORの第37回年次総会が台湾で開催されるとして、各会員に参加を呼び掛けた。14日に行われた会員大会では、陳菊院長がウクライナ、ペルー、スイス、日本、ベルギー、スウェーデン、オーストリア、オーストラリア、ベトナム、クック諸島など世界各国の代表らと交流を深めた。
15日から17日にかけてはシンポジウムが行われ、そのうち16日のシンポジウムでは、林文程委員が台湾の監察院による先住民族の権利保障の取り組みとその成果、職権行使の経験などについて発表した。このセッションの司会を担当したフィンランドのMaija Sakslin氏は林委員の報告の内容について、台湾における先住民族の保護に関する事例や取り組みを知り、台湾の努力について理解を深めることができたとして高く評価した。