頼清徳総統が3日総統府で、訪台した「International Peace Foundation, IPF」のウヴェ・モラヴェッツ(Uwe Morawetz)理事長一行と面会した。国立台湾大学の陳文章校長(=学長)も同席した。頼総統は、モラヴェッツ理事長が再び台湾を訪れ、陳校長と台湾における「BRIDGES – Dialogues Towards a Culture of Peace(平和の文化に向けた対話)」プロジェクト推進について話し合うことを歓迎した上で、自身が総統就任演説で「台湾は世界平和の舵取りになる」と述べたことに触れ、モラヴェッツ理事長と交流出来ることを喜んだ。
頼総統は、「International Peace Foundation」が「教育こそ平和の基礎であり、大学との上級課程開設と研究を通じて各国政府、EU(欧州連合)、国連の平和対話を支援すること」を信念にしていることを指摘、その上で、「BRIDGES」プロジェクトはすでに東南アジアで800回を超えるイベントを行い、ノーベル賞受賞者や著名な芸術家を招くなど、学術面での協力や文化交流などの面で豊かな成果を挙げていると評価した。
頼総統は、一行が今回台湾を訪れ、教育交流や世界平和を一緒に促進してくれることに感謝、台湾での「BRIDGES」も来年にはスタートし、物理、医学、化学、経済などの分野のノーベル賞受賞者6名をそれぞれ台湾に招く予定であることを明らかにした。そして、同プロジェクトは台湾の学生たちのためになるばかりでなく、台湾と世界とのつながりを深め、台湾の影響力を高めることになると期待した。
続いてあいさつしたモラヴェッツ理事長は、国立台湾大学との「BRIDGES」プロジェクトは2025年11月から2026年4月までで、その間、複数のノーベル賞受賞者が訪台すると説明、それを機に、科学技術、起業、イノベーション、持続可能性のけん引役としての台湾について世界に知らせたいとの考えを示した。
また、同プロジェクトが「BRIDGES – Dialogues Towards a Culture of Peace」と名付けられていることに触れ、長期的な協力関係を構築して、ノーベル賞受賞者と台湾とのより深い結び付きにつなげられるよう希望した。モラヴェッツ理事長によると、これら受賞者は同プロジェクトを通じて台湾を訪れ、国立台湾大学及び多くの団体と提携するほか、台湾の学生たちを研究室に招いたり、より多くの研究プロジェクトを進めたりするということで、「長期的かつ持続可能な協力計画」であることを強調した。
モラヴェッツ理事長はそして、「BRIDGES」プロジェクトに参加する各国への対応に則るとして頼総統に「台湾地区」での「栄誉主席」(=名誉代表)就任を要請、「このことは台湾がこれらの平和対話を推進する意志を世界に知らせることになる」と語った。