立法院の江啓臣副院長(=国会副議長)は3日、国民党所属の洪孟楷立法委員(=国会議員)、楊瓊瓔立法委員、陳玉珍立法委員、羅智強立法委員、黄建賓立法委員、民進党所属の荘瑞雄立法委員、邱志偉立法委員、黄秀芳立法委員、頼惠員立法委員、郭昱晴立法委員、台湾民衆党の張啓楷立法委員など与野党議員計12名で日本の大分県にある多目的スタジアム「レゾナックドーム大分」を訪れ、日本の国会議員らとサッカーの親善試合を行った。日本側は、日本台湾親善協会の会長を務める衛藤征士郎衆議院議員(自民党)のほか、石川昭政デジタル副大臣(自民党)、山本剛正衆議院議員(日本維新の会)、奥下剛光衆議院議員(日本維新の会)、斎藤アレックス衆議院議員(日本維新の会)、藤巻健太衆議院議員(日本維新の会)、守島正衆議院議員(日本維新の会)、松下新平参議院議員(自民党)、下野六太参議院議員(公明党)、白坂亜紀参議院議員(自民党)が参加した。
試合開始前、台日の議員らはまず球場の中央で集合写真を撮影。その後、前方スクリーンに双方の国旗が映し出され、中華民国(台湾)と日本の国歌が流れた。会場には大分県の佐藤樹一郎知事も駆け付け、立法委員一行の到来を歓迎した。また、大分県にある日本文理大学サッカー部のコーチと部員らも集まり、日台の議員らと交流を深めた。
大分出身であり、「サッカー外交推進議員連盟」の会長も務める衛藤議員は、江副院長らの一行を歓迎するとともに、台湾の立法院(=国会)がこの親善試合のために各政党の立法委員を日本へ派遣してくれたことに感謝した。衛藤議員は、「日本と台湾は東アジアにおける自由・平和・人権に開かれた民主主義の礎だ。招待できたことを誇らしく思う」、「2002年FIFAワールドカップ日韓大会が開かれたこの球技場で、台湾と日本の友好と交流の新たな1ページを刻みたい」などと述べた。
これに対して江副院長は、衛藤議員や佐藤知事、それに日本の与野党議員の万全の準備によって非常に大きな意義のある親善試合が行われることに謝意を示した。江副院長はまた、日本は世界屈指のサッカー大国であり、1990年代に日本国内でサッカーブームが誕生するとわずか10年足らずでFIFAワールドカップに出場できるまでに成長したことから、日本人のサッカーに対する情熱の強さを伺いすることができると述べた。江副院長は続けて、今回は台湾の立法院の歴史で初めて、スポーツ競技という形式を通して相手国へ赴き国会外交を行うと指摘。今回の親善試合が国会議員間の交流にとどまらず、日本のスポーツの発展に関する貴重な経験を日本の国会議員たちから学び、具体的な提言をまとめて関連省庁に提出できるようにしたいと抱負を述べた。
江副院長は「スポーツと国力」の関係にも言及。現在開かれているパリ五輪のメダルランキングを見ると、上位10か国は世界のGDPランキングの上位10か国とほぼ合致している指摘し、スポーツは国民の健康を増進させるだけでなく、国の経済を活性化させることができると述べた。また、各国がスポーツの試合や国際交流を増やすことで、国家間の紛争や地域の緊張を減らすことができるはずだと語った。
江副院長は最後に、今回の親善試合がきっかけとなり、台湾と日本のさまざまな関係者が定期的にスポーツ交流を行うことになるよう期待を寄せた。また、2025年末には台中に新たなサッカースタジアム「国際足球園区」が誕生することを明らかにし、完成したあかつきには日本の国会議員やアスリートたちが台湾を訪れ、サッカー、野球、バスケットボールなどの試合を行うことを歓迎すると述べた。
親善試合の内容は、5人で行うフットサルをベースとし、10分間の試合を3回行うというもの。休憩時間を挟んで約50分間にわたり、台湾と日本の国会議員が汗を流した。その後も引き続き、台湾の立法委員、日本の国会議員、それに日本文理大学サッカー部による混成チームが2つ作られ、前半・後半各15分間の11人制サッカーの試合が行われた。