ロシアのドミトリー・ポリャンスキー国連次席大使は7日、国連安全保障理事会が開いた会合で、国際ボクシング協会(IBA)の誤った情報をもとにパリ五輪ボクシング女子の性別適格性騒動に言及し、台湾代表の林郁婷選手を暗に批判した。この発言を受けて中華民国(台湾)外交部はニュースリリースを出し、以下のように厳正に抗議した。
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国際オリンピック委員会(IOC)はこれまで、林郁婷選手の出場資格については疑う余地がないと何度も繰り返し表明している。IOCは2019年、国際ボクシング協会(IBA)の五輪資格を停止し、2023年にはIBAの運営体制に懸念があるとして、ボクシングの世界統括団体としての地位を剥奪した。つまり、IBAはすでに国際的な信用を失っているのである。ロシアのドミトリー・ポリャンスキー国連次席大使の発言は、IBAの誤った情報をその真偽を確かめることもせず恣意的に引用し、さらには国連安全保障理事会という場を濫用して、国際平和や安全保障の維持とは無関係な謬論を展開したものである。これは、国際ルールや公理や正義を無視し、政治力をもってオリンピックの開催に影響を与えようとする意図や、独断的で横柄なロシアの悪しき本性を十分に示すものだ。外交部は国際社会に対し、台湾とともに非難の声を上げ、「友情、団結、公正な競争」というオリンピックの精神をともに守るよう呼び掛ける。