中華民国台湾と正式な外交関係を持つパラオ共和国のスランゲル・S・ウィップス・Jr.(Surangel S. WHIPPS, Jr.)大統領が27日から28日まで訪台、世界各地の台湾系企業による商工会議所の年次総会である「世界台湾商会聯合総会第30期年次総会及び第3回理事監事合同会議」の開幕式に出席し、頼清徳総統と共に同聯合総会とパラオとの「パラオの観光開発と投資の促進に関する共同声明」の署名に立ち会った。
頼総統はあいさつの中で、ウィップス・Jr.大統領の訪台を歓迎すると共に、ウィップス・Jr.大統領が国際的な場で揺らぐことなく台湾を支持し、台湾のために声を上げ、台湾の国際参与の権利を守ろうとしていることに感謝した。頼総統はまた、世界台湾商会聯合総会のメンバーがパラオを訪れてその美しさを体験すると共に、パラオ向け投資のビジネスチャンスを探るよう促した。
ウィップス・Jr.大統領は、パラオの観光と経済の発展に対する台湾の長年のサポートに感謝すると共に、パラオと台湾の企業が経済貿易面で連携を深め、両国の経済に新たな活力をもたらすことを歓迎した。ウィップス・Jr.大統領はまた、今年が両国にとって国交樹立25周年、そしてパラオの独立30周年に当たることを指摘、これからも親密な関係をいっそう深めていけることに期待した。
同じくスピーチした林佳龍外交部長(=外務大臣)は、ウィップス・Jr.大統領は9月23日に国連総会で再度発言、台湾を揺らぐことなく支持し、台湾が国連、世界保健機関(WHO)、国際刑事警察機構(INTERPOL)に参与する権利を守ったとして謝意を表した。
今回の台湾とパラオによる観光と投資の促進に関する共同声明は林外交部長が間に立って実現したもので、外交部による「経済貿易外交」の具体的成果。世界台湾商会聯合総会は今後、パラオ政府と協力し、パラオ観光のPR、ならびに会員のパラオ視察を促してビジネスチャンスを開発していく方針。パラオ政府も政策面で引き続きサポートし、両国の観光連携と貿易・投資の促進をいっそう強めていく。
パラオは台湾にとって太平洋地域に位置する重要な国交樹立国。1999年の国交樹立以来、堅固で友好的な関係を保っている。外交部は、今後も経済貿易外交を推進し、民間企業の充実した力を借りてパラオと協力、両国の観光産業の発展と交流を促進していくと同時に、パラオが強靭な観光経済を発展させられるよう助け、台湾とパラオの外交関係とパートナーシップをいっそう深めていくとしている。