外交部の林佳龍部長(外相)は16日、台湾創価学会の林釗理事長および日本の一般財団法人民主音楽協会とウクライナ国立民族舞踊団の合計14名の一行による表敬訪問を受けた。日本の宗教団体である創価学会が音楽を通した異文化交流などを目的として設立した一般財団法人民主音楽協会は、昨年日本でウクライナ国立民族舞踊団の巡回公演を成功させた。今度は台湾創価学会が設立した創価文教基金会が、ウクライナ国立民族舞踊団にとって初の台湾巡回公演を主催する。林部長は、台湾創価学会などがウクライナ国立民族舞踊団初の台湾巡回公演の実現に尽力したことに感謝した。
林部長はまず、海外で災害が発生するたび、台湾創価学会が惜しみなく被災国に支援の手を差し伸べ、無私の愛と行動力を示していることに感謝した。林部長はまた、台湾創価学会は「人間革命」の哲学・理念を体現すると同時に、国際社会において「Taiwan Can Helo」の人道精神をアピールし、国際間に「善の循環」を形成していると称賛した。
林部長はさらに、ロシアのウクライナ侵攻が始まって以降、台湾の民間人から寄せられたウクライナ支援のための募金が9億3,000万台湾元(約43億日本円)に上り、外交部も昨年、ウクライナの「熱傷治療センター」の設立計画に190万米ドルを寄付したこと、仏教系慈善団体の慈済基金会や台湾基督徒医学協会など台湾の複数のNGOもウクライナの難民支援に積極的に取り組んでいると説明。台湾とウクライナは強大な独裁政権による武力的脅威に直面しているが、台湾のウクライナに対する援助は物質的なものにとどまらず、ウクライナの人々の強靭性と勇気を精神面からも支持するものだと述べた。
台湾創価学会の林釗理事長によると、ウクライナ国立民族舞踊団は今回、台湾の5つの都市で8回公演を行う。林釗理事長は、「母国の戦火は絶えないが、舞踊団はそれでも世界へ向けて歩みを進め、国家の文化発揚という使命感をもって、ウクライナの豊かな芸術や文化を世界に伝えうとしている」と説明した。
これに対して林部長は、「これを機に芸術・文化の交流のプラットフォームを構築し、台湾とウクライナの間の文化理解や感情的なつながりをさらに深めて欲しい。言語や地理的な障壁を超えて、ともに世界各国の友好と平和を促進して欲しい」と期待を寄せた。
ウクライナ国立民族舞踊団の台湾巡回公演の詳細は以下のとおり。
10 月 15日と16 日19:30から 台北国際会議中心大会堂(台北市)
10 月 18日と19 日19:30から 苗栗県苗北芸文中心(苗栗県)
10 月 20 日 19:30から 国立中興大学恵蓀堂(台中市)
10 月 22 日 19:30から 台南文化中心演芸庁(台南市)
10 月 24 日と25 日 19:30から 衛武営国家芸術文化中心歌劇院(高雄市)