米アイダホ州のブラッド・リトル（Brad Little）知事夫妻が3日から6日まで経済貿易視察団を率いて台湾を訪問している。リトル氏が州知事に就任してから台湾を訪れるのは3度目。外交部（日本の外務省に相当）は3日、プレスリリースで「心からの歓迎の意」を表した。
リトル州知事夫妻と訪問団のメンバーは台湾滞在期間中、蕭美琴副総統と会談するほか、林佳龍外交部長（＝外務大臣）主催の宴席でもてなしを受け、「台湾－アイダホ州姉妹関係40周年協力覚書」に署名する。また、経済部（日本の経済産業省に相当）及び企業を表敬訪問、台湾の政府と産業界の代表らと交流し、ビジネスチャンスの拡大を図る。
台湾とアイダホ州の経済貿易分野における関係は緊密で、台湾は7年連続でアイダホ州にとってカナダに次ぐ第二の貿易パートナーとしての地位を保っている。なお貿易額の約40％を半導体が占めている。今回リトル州知事が訪台したのは台湾とアイダホ州との姉妹関係40周年を祝うほか、双方の互恵のパートナーシップをいっそう深化させるためだという。
また、パラグアイの共和国議会と同上院（元老院）の議長を兼務するBasilio Gustavo Núñez Giménez氏が夫妻で、政府の招きに応じて4日から8日まで台湾を訪問している。一行は同夫妻以下、上院議員のDerlis Hernán Maidana Zarza氏、Patrick Paul Kemper Thiede氏、Sergio Roberto Rojas Sosa）氏らで、4日には外交部の陳立国常務次長（＝事務次官）が空港で一行を出迎え、心からの歓迎ならびに両国の関係を重視する姿勢を示した。Núñez Giménez議長は空港に到着すると談話を発表し、今回の台湾訪問で両国の緊密な友情をいっそう深められるようにと希望した。
Núñez Giménez議長は自治体首長や上下院議員を歴任するなど、パラグアイの政界に大きな影響力を持つほか、国民からの支持も強い。現在はパラグアイ上院における「台湾・パラグアイ友好委員会」の副代表も務めている。なお同じく訪台しているMaidana Zarza議員は同委員会の書記（幹部）。今回訪台したメンバーはいずれも台湾を揺らぐことなく支持しており、10月に中国が台湾周辺で軍事演習を行った際にも台湾に代って声を上げた。また長年、両国の堅固な外交関係の促進と交流、協力に力を尽くしている。
一行はいずれも初めての訪台で、滞在期間中は台湾の政治、経済の発展ぶりを実地で視察、さらに国会交流を推進し、両国の協力分野の拡大を図る。頼清徳総統と会談するほか、韓国瑜立法院長（＝国会議長）、林佳龍外交部長がそれぞれ開く宴席に出席してもてなしを受ける。このほか衛生福利部中央健康保険署、財団法人国際合作発展基金会（ICDF）、中華民国対外貿易発展協会（TAITRA 、日本での名称は台湾貿易センター）、台北メトロ運行コントロールセンター、南部科学園区（サイエンスパーク）、台湾国際造船公司などを表敬訪問。そして国立台湾科技大学では台湾で学ぶパラグアイ人留学生らと懇談する予定。