APEC（アジア太平洋経済協力）首脳会議に出席するためペルーを訪問中の日本の石破茂首相は15日の日米韓首脳会談、ならびに16日の日中首脳会談の席上、いずれも「台湾海峡の平和と安定は極めて重要だ」と強調した。中華民国（台湾）外交部（日本の外務省に相当）は16日、「日本政府が台湾海峡の安全保障を重視する立場を継続して示したもの」とし、これを歓迎し、評価するコメントを発表した。
このほか、日米韓首脳会談後に発表された共同声明では、インド太平洋地域におけるいかなる一方的な現状変更の試みにも強く反対する立場を重ねて示すと共に、台湾海峡の平和と安定はインド太平洋地域の安全と繁栄に不可欠な要素だと強調した。また石破首相は日中首脳会談で、東シナ海情勢や中国軍の活動の活発化について中国の習近平国家主席に深刻な懸念を伝え、中国側の対応を求めた。
外交部は、「台湾海峡の平和と安定は国際社会の安全と繁栄に関わるものだ。民主主義陣営の国々が台湾海峡の平和維持に資する行動をとることを歓迎する」とコメント。また、「台湾はインド太平洋地域の責任ある一員として、引き続き自衛力を高め、米国や日本など理念の近い仲間たちと共同でルールに基づく国際秩序を守り、インド太平洋地域ならびに国際社会全体の自由と開放性、平和と繁栄を促進していく」とした。