リヴィウはウクライナ西部最大の都市で、ロシアによるウクライナ侵攻発生以降、人道支援ハブとなっている。また、負傷したウクライナ兵士・患者を受け入れ、治療を続ける重要な医療拠点でもある。そのようなウクライナで推進される「UNBROKEN(総合サービスを提供するプロジェクト)」のメディカルパーク再建を支援するため、駐ポーランド台北代表処、リヴィウ市、同市の総合病院は27日、外交部の呉志中政務次長(副大臣)立ち合いのもと、「リヴィウ市メディカルパーク再建協力およびパートナーシップに関する覚書」を締結(電子契約)した。台湾は、メディカルパーク内のリハビリテーションセンターを改修するための資金を提供する。この建物は、台湾からの援助の証として、「台湾友好センター」と名付けられる予定だ。
台湾の代表として締結式であいさつした呉政務次長は、「台湾友好センターは、UNBROKENメディカルパークで、ウクライナの負傷兵と市民の術後のリハビリテーションを支援する場となる。台湾は引き続き、リヴィウ市と相互信頼・支援の関係に基づき協力し、戦闘が続くウクライナにおいて、新たな枠組みを形成したいと考えている」と語った。
一方、Sadovyy市長は、UNBROKENメディカルパークの運営と負傷患者の回復情況について説明した。また、台湾による資金援助で改修するリハビリテーションセンターが、より多くのウクライナの負傷患者に利益をもたらすことから、台湾の政府と市民に対して心からの謝意を表した。
UNBROKENメディカルパークは、ウクライナ保健省が支援し、リヴィウ市が中心となって進める国家復興プロジェクト。メディカルパークには、総合病院、小児病院、リハビリテーションセンター、手術棟、義肢製作所、仮設住宅などが設置され、これまでに94万人以上のウクライナ人患者を治療し、ウクライナで非常に有名な医療拠点となっている。台湾が資金を投入して改修するリハビリテーションセンターは、7階建てで、改修完了後は、様々な医療部門が入る予定だ。理学療法、心理カウンセリング、義肢のフィッティングなど多様な医療・リハビリテーションサービスを提供し、同時に13,000人の患者を収容できる大規模医療拠点となる。