2025/05/04

Taiwan Today

外交

頼清徳総統がローマ教皇の「世界平和の日」メッセージに呼応、教皇フランシスコに書簡送る

2025/02/03
頼清徳総統はこのほど、「世界平和の日」教皇メッセージに呼応して教皇フランシスコに書簡を送った。頼清徳総統は「平和はプライスレスであり、戦争に勝者はいない」、「台湾は引き続き地域の平和と安定を維持し、世界平和のかじ取りとなるべく取り組んでいきたい。国際組織は政治的理由で台湾を排除すべきではない」などと訴えた。(総統府)
頼清徳総統はこのほど、ローマ教皇フランシスコが発表した第58回「世界平和の日」教皇メッセージ(2025年1月1日)に呼応して教皇フランシスコに書簡を送った。頼清徳総統は「平和はプライスレスであり、戦争に勝者はいない」、「台湾は引き続き地域の平和と安定を維持し、世界平和のかじ取りとなるべく取り組んでいきたい。国際組織は政治的理由で台湾を排除すべきではない」などと訴えた。以下はその要旨。
 
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2025年の「世界平和の日」のメッセージのテーマは「わたしたちの負い目をゆるしてください、あなたの平和をお与えください」であった。これは、「文化の変革」をはじめることで、国際関係がもはや強者の弱者に対する「搾取の論理」に支配されることなく、真の永続的な平和を追求するようにと訴えるものだ。私はこれに深く感銘を受け、賛同する。
 
新たな一年、国際情勢の変化は世界の民主主義国にとって依然として厳しい課題をもたらすだろう。現在進行中のロシア・ウクライナ戦争に加え、中国、ロシア、北朝鮮、イランなどの覇権主義国が引き続き結束し、ルールに基づく国際秩序を脅かし、インド太平洋地域および世界の平和と安定に深刻な影響を与えるだろう。
 
教皇が「戦争は誰にとっても敗北である」と警告するように、私は「平和はプライスレスで、戦争に勝者はいない」と確信している。台湾海峡の安定と平和の維持は、すでに国際社会における共通認識となっている。自由・平等・民主主義・人権を守るライフスタイルは、台湾の人々にとって譲ることのできないものだ。台湾はこれからも地域の平和と安定を守り、世界平和のかじ取りとなるだろう。
 
台湾はいま、積極的に「価値外交」を推進している。また、さまざまな「栄邦計画」を通じて、国交を持つ国々の繁栄と発展を支援している。台湾は長年にわたって独自の対外援助経験を積んでおり、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」という理念に基づき、これらの国々のインフラを強化したり、技術移転や人材育成などを行い、小さな国が本当の意味で貧困から脱し、困難を乗り越えられるよう支援している。
 
「世界平和の日」のメッセージで教皇は、各国が孤立した慈善活動を行うのではなく、グローバルな金融の枠組みを新たに構築し、食糧危機や気候変動などの課題に共同で対応すべきだと訴えている。私はこれに強い感銘を受けた。国際組織は二度と政治的理由で台湾を排除することなく、台湾に国際的な責任を担わせて欲しい。より多くの国際的なプラットフォームを通じて、台湾がその貴重な経験を共有し、世界に貢献できるよう願っている。
 
最後に、台湾が具体的な行動をもってローマ教皇庁とともに世界平和を促進するために努力する意思があることを、私は中華民国政府と国民の代表として謹んで表明したい。同時に台湾の価値や精神を発揮し、ローマ教皇庁とともに正義、民主主義、自由、平和といった普遍的価値観を広げていけるよう願っている。
 
 

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