ドラドラ副首相にとっては、2023年11月の副首相就任以来、初の台湾訪問となる。訪問中、頼清徳総統を表敬訪問し、行政院(内閣)の鄭麗君副院長(副首相)と会談する。また、林佳龍外交部長(外相)が設宴してドラドラ副首相をもてなす予定。社会福祉や女性のエンパワーメントなどの問題にも深い関心を持っているドラドラ副首相は、衛生福利部や労働部(いずれも日本の厚生労働省に類似)などの政府機関のほか、台湾北部・台北市立啓聡学校(主に聴覚障害のある児童・生徒が在籍する特別支援学校)、勵馨基金会(DVや性暴力から児童と女性を守ることを旨とする福祉団体)も訪問し、関連問題について意見交換を行う。
ドラドラ副首相は、エスワティニで初めて女性として外務大臣を務めた(任期2018年から2023年まで)。外務大臣在任中から台湾に対して友好的で、台湾の国際参加のために惜しみない努力を払い、実際の行動で台湾を支持してきた。副首相就任後も在エスワティニ中華民国大使館と密に連携し、女性のエンパワーメント、防災管理、スマート農業などの分野で両国の連携を強化してきた。互恵的な協力を継続的に支持しているエスワティニ政府における台湾の重要な友人だ。
台湾とエスワティニは、1968年に国交を樹立して半世紀以上が経過した。エスワティニは、一貫して中国からの脅迫・懐柔を断固として拒否し、台湾との国交を維持してきた。外交部は、今後もエスワティニ政府と緊密に協力し、同国における「栄邦計画(国交樹立国の繁栄につながる協力を提供するプロジェクト)」の推進を継続し、様々な分野での双方向の交流を深め、両国国民の社会福祉を増進していきたいとしている。