農業部は25日、杜文珍政務次長(=副大臣)が訪問団を率いて、インドのニューデリーで開催されたアフリカ・アジア農村開発機構(African-Asian Rural Development Organization 、AARDO)の第77回実行委員会(Executive Committee)及び第21回年次総会に出席したことを明らかにした。台湾は、アフリカ・アジアの農業や農村の発展に寄与したことが評価され、3回連続で実行委員に選出された。
農業部国際事務司(国際事務局に相当)によると、これらの会議は今月18日から24日にかけて開催された。年次総会は3年ごとに開催されており、今年は主にAARDOの関連活動とその見直し、会費、それに2025年から2027年までの3カ年計画とその予算などについて意見が交わされた。また、次の3年間の業務を担う実行委員の選出が行われた。
農業部の杜文珍政務次長は会議で、台湾がAARDOの活動を重視し、支持していることを強調した上で、アフリカ・アジア地域の加盟国の関連の活動やプロジェクトに積極的に参加したいと意欲を示した。こうした姿勢が加盟国全体の支持と評価を受け、台湾は3回連続で次期実行委員に選出された。また、AARDOの基盤資本となる「Corpus Fund(コーパスファンド)」の管理委員を継続して務めることになった。農業部国際事務司は、「農業部はこれからもアフリカ・アジア地域諸国が農業や農村の発展においてアップグレードを図れるよう協力し、さまざまなプロジェクトを通してAARDOや加盟国との協力を深め、ひいてはアフリカ・アジア地域の農業の発展を促進したい」とコメントしている。
AARDOは1962年に発足した。アフリカやアジア地域の食料不足の解消や新興国の経済的自立の促進を目的とした国際機関で、本部をインドのニューデリーに置く。アフリカやアジアを中心に32か国が加盟国、2か国が準加盟国となっている。主な任務は農業及び農村の発展、小型企業の発展、土地改革、農村の女性及び若者のエンパワーメント、食糧安全、気候変動への対応などを含む。
AARDOはまた、定期的にさまざまな人材育成や研修などの活動に取り組み、加盟国間の農業協力や技術交流、キャパシティ・ビルディング(能力構築)などを行う。2019年に基盤資本となる「Corpus Fund(コーパスファンド)」を設立。台湾は積極的に寄付を行ったり、ファンド管理に関与するなどしている。