2025/04/30

Taiwan Today

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頼清徳総統、TSMCの対米投資拡大を「台湾全体の誇り」と歓迎

2025/03/07
頼清徳総統(左)は6日午後、半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の董事長兼總裁である魏哲家氏(右)とともに総統府内で記者会見を開き、TSMCの対米投資拡大を「台湾全体の誇りだ」と語った。(総統府)
頼清徳総統は6日午後、半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の董事長兼總裁(以下、CEOとする)である魏哲家氏とともに総統府内で記者会見を開き、TSMCの対米投資拡大を「台湾全体の誇りだ」と語った。
 
米トランプ大統領は今月3日、魏哲家CEOとともにホワイトハウスで記者会見を開き、TSMCが今後、アメリカに少なくとも1000億米ドルの追加投資を行い、3つの半導体工場と2つの先端パッケージング工場、1つのR&D拠点を新設する計画を発表した。
 
頼総統は6日に開いた記者会見で、「こんにちの台湾は、すでに国際社会において人々の羨望を集める民主国家となっている。そして、全世界の最先端技術が集結し、次の段階の繁栄と成功を迎える舞台を迎えようとする中で、我々はTSMCが重要な役割を果たしているのを目の当たりにし、感動している。TSMCが台湾を『世界の台湾』にして、100年前の台湾の人々が抱いていた夢をかなえたのだ。(トランプ大統領と魏哲家CEOの)記者会見を見た多くの人々が、これは台湾の誇りだと口々に賞賛したのも無理はない。これは間違いなくTSCMの成功であり、そして同時に台湾全体の誇りでもある」と述べ、TSMCの決定を歓迎した。
 
頼総統のスピーチに続き、魏哲家CEOが今回の対米投資拡大計画について説明した。魏哲家CEOは、TSMCは台湾だけでなく、どの地域においても顧客のニーズに応じて生産ラインを設置しており、それは日本、ドイツ、米国のいずれにおいても同じだと強調。今回、対米投資拡大を発表したのも、米国の顧客からのニーズが大きかったからだと説明した。また、この投資計画を決定する前、非常に多くの分析を重ねたが、従来の米国での投資計画では全く足りないことに気づいたこと、当然ほかにも考慮する要素はあったものの、最も重要なのはやはり顧客のニーズに応じたことが大きな要因だと繰り返した。
 
魏哲家CEOは続けて、対米投資拡大は顧客のニーズにほかにもいくつか考慮した要素があったとして、それは例えばコスト、現地での人材調達、水や電力の安定供給などだったと説明。TSMCは工場建設に当たり、現地の政府や自治体、ひいては現地の大学などにも協力を求め、より多くの人材の育成に努めており、それは台湾でも同様だとし、TSMCが工場を建設するときはいつも台湾の政府が協力し、水・電力、土地、人材の用意で後顧の憂いがないようにしてくれていることに感謝した。
 
魏哲家CEOはまた、米国では1,000億米ドルを投じて3つの半導体工場、2つの先進パッケージング工場、それに1つのR&D拠点を設置する計画だが、台湾においても今年だけで11の生産ラインを設置することにしており、米国での投資拡大が、台湾での投資計画に影響を与えることは決してないことを強調した。
 
この記者会見には、蕭美琴副総統、総統府の潘孟安秘書長、国家安全会議の呉釗燮秘書長らが同席した。
 

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