2025/03/13

Taiwan Today

外交

外交部の呉志中政務次長、仏TV局のインタビューで台湾海峡の平和と安定の重要性訴える

2025/03/12
外交部の呉志中政務次長(=副大臣、写真右)は2月25日に、フランスの民放大手M6 のニュース番組「Enquête Exclusive」の司会を務めるBernard de La Villardière 氏(左)のインタビューを受けた。この内容は3月9日夜に放送されたドキュメンタリー番組の中で紹介された。(外交部)
外交部の呉志中政務次長(=副大臣)は2月25日に、フランスの民放大手M6 のニュース番組「Enquête Exclusive」の司会を務めるBernard de La Villardière 氏のインタビューを受けた。この内容は3月9日夜に、「Alerte rouge en mer de Chine」(中国周辺海域のレッド・アラート)というドキュメンタリー番組の中で紹介された。呉次長の発言の概要は以下のとおり。
 
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世界で生産されるチップの60%、先端半導体に至ってはその95%が台湾で生産されている。半導体産業で持つ優位性が、グローバル・サプライ・チェーンにおいて台湾を必要不可欠且つ重要な存在にしている。台湾は現在、現状維持に取り組み、衝突のリスクの発生を低減し、周辺地域や世界の平和と繁栄を促進している。台湾にとって「現状」とはつまり、台湾が中国の一部になったことは一度もないということだ。ゆえに中国がもし、一方的な武力行使によってこの現状を変えようとした場合、それはすべて「侵入」とみなされる。
 
台湾が現在、正式な外交関係を樹立する国は世界でわずか12か国しかない。しかし、台湾は世界各地に111の在外公館を設置(※ただし、大使館・領事館ではなく、代表処・弁事処等の名称を使用)している。台湾はそれ自体が国家であり、健全な民主体制、良好に機能する政府、繁栄した社会と経済を持つ。人々の生活レベルは高く、言論の自由も認められている。しかも、実務的な方法によって国際社会と密接な関係を持っている。
 
インド太平洋地域には依然として米国の国益が存在する。また、フランスの空母シャルル・ド・ゴールとその護衛艦隊が今年2月にフィリピンを訪問し、南シナ海で軍事演習を実施するなど、世界の大国が次々とのこの地域で軍事力を示している。こうした国々はいずれも、台湾海峡の平和と安定の維持に努めており、これは台湾が戦略的にも重要であることを示している。この地域の国々は、中国を警戒して軍事同盟を結んだり防衛協定を締結したりしていないが、台湾は半導体産業を通じて欧米の自由、民主主義国と緊密に連携し、地域の平和と安定を維持するとともに、世界の安全と繁栄を促進したいと考えている。
 
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このドキュメンタリー番組は台湾とフィリピンの2部に分かれ、そのうち台湾の部分では、中国の軍事的脅威がこれほど大きくなったことはなく、台湾を奪取しようとする中国の意図が強いものの、台湾がひるむ様子は見られないことが指摘された。一方、フィリピンの部分では、中国が国際ルールを無視して南シナ海の天然資源を占拠し、軍事的にその地域を支配していることが指摘された。また、フィリピンの沿岸警備隊と漁民が、中国の艦隊が自国の海域に侵入するのに抵抗しようとしている状況が描かれた。
 
ニュース番組「Enquête Exclusive」はM6 にとって重要な番組の一つで、放送開始以来、国際情勢や経済・社会問題などを取り上げ、これらを掘り下げて報道してきた。知識人はもちろん、一般の視聴者からも幅広いファンを持つ。
 
 

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