第8回「玉山フォーラム」(2025 Yushan Forum)が17日と18日の2日間、台北マリオット・ホテル(台北萬豪酒店)で開催されている。今回のテーマは「新南向+:台湾、インド太平洋、そして新しい世界」(New Southbound Policy+:Taiwan, the Indo-Pacific, and a New World)だ。頼清徳総統が掲げる「智慧国家(スマート国家)2.0版」政策のビジョンに合わせ、今回は特別に18日から開催される「2025年智慧城市展」(スマートシティ・サミット&エキスポ)及び「2050年淨零城市展」(ネットゼロ・シティ・エキスポ)と連動し、「新南向政策」の対象国や近い理念を持つ国々、つまりデンマーク、スロベニア、アメリカ、日本、チェコ、ポーランド、リトアニア、カナダ、ニュージーランド、フィリピン、タイ、シンガポール、インドなどの政界・財界のリーダーや学者・専門家らを招待。台湾がデジタル分野で持つ実力や革新的技術を駆使して推進する「デジタル新南向政策」や、各国と協力して地域のサステナブルな発展を促進するためのソリューションなどについて議論する。
頼清徳総統は17日午前開幕式で祝辞を述べる。また、蕭美琴副総統が同日昼に主要な海外の来賓を招いて昼食会を、外交部の林佳龍部長(外相)が夜の晩餐会を主催して来賓を歓待する。
今回、このフォーラムに招待された政界関係者は、デンマークの元首相で現在は非営利団体「Alliance of Democracies, AoD」の会長を務めるアナス・フォー・ラスムセン(Anders Fogh Rasmussen)氏、スロベニアの前首相であるヤネス・ヤンシャ(Janez Janša)氏、日本の「日華議員懇談会」会長で衆議院議員の古屋圭司氏、チェコ上院外務・防衛・安全保障委員長のパヴェル・フィシェル(Pavel Fischer)氏、ポーランド元外相アンナ・フォティガ(Anna Fotyga)氏、リトアニア元外務副大臣で国際組織「民主主義共同体」(Community of Democracies / CoD)事務局長のマンタス・アドメナス(Mantas Adomenas)氏、カナダ元保健相トニー・クレメン(Tony Clement)氏などだ。他にも、国内企業や業界団体のリーダー、そしてドイツのメルク(Merck)、アメリカのクーパン(Coupang)、ウーバー(Uber)、タイのアマタ(AMATA)などの世界的に有名な企業の代表が出席する。さらに、アメリカのシンクタンク「パシフィック・フォーラム」(Pacific Forum)、タイの「アジア・センター」(Asia Centre)、それにインドネシアやインドなど「新南向政策」対象国からも多くのシンクタンクやNGO代表者が出席する。
台湾は2017年以降、毎年「玉山フォーラム」を開催しており、今年で7回目となる。これまで政府が推進する「新南向政策」の成果を十分に示してきた。今年の「玉山フォーラム」は「総合外交」のコンセプトと連動し、「台湾とインド太平洋ないし世界を結び付ける重要な対話のプラットフォーム」へのバージョンアップを目指す。