頼清徳総統は15日、総統府にてツバルのパナパシ・ネレソネ副首相兼財務・経済開発大臣と面会した。頼総統は、昨年自身がツバルを訪問した際にネレソネ副首相と交流を持ったことに触れ、久々の再会を喜んだ。ツバルは南太平洋に位置し、中華民国(台湾)と正式な外交関係を持つ。
頼総統はツバル訪問を振り返り、ツバルの文化や国民のホスピタリティは非常に印象深く、またツバルの台湾に対する力強い支持には深く感動したと語った。そして、この機会を借りて、ツバルが数十年にわたって台湾の国際参与を支持していることに感謝したいとし、「両国はまるで家族のようで、国際社会において支え合い、ともに貢献してきた」と述べた。
頼総統はさらに、ツバルの新大使として着任したLily Tangisia Faavae氏から最近信任状の捧呈を受けたことに触れ、中華民国(台湾)とツバルの二国間関係がさらに深まることを期待していると述べた。また、今回のネレソネ副首相の訪問はその重要な一歩であり、両国が今回、労働協力に関する協定や船員の資格(海技資格)を相互承認するための協定を締結することで、両国の協力関係がさらに拡大し、関係がより緊密になることに期待を寄せた。
頼総統はまた、台湾とツバルは共に海洋国家であり、民主主義と自由という価値観を共有していると述べ、海洋資源の保護、気候変動への対応、権威主義による脅威への対抗など、いずれにおいても肩を並べて取り組むパートナーとして、太平洋地域の平和、繁栄、発展をともに促進していきたいと訴えた。
頼総統はさらに、現在両国は農業、医療、教育、情報通信技術などさまざまな分野で協力し、多くの成果を挙げていると指摘。ネレソネ副首相及び訪問団一行の協力の下、今後もさらに多くの戦略を通じて両国の友好関係を新たな段階へと進め、地域の発展のためにより具体的な、そしてより多くの貢献をしていきたいと語った。
ネレソネ副首相は、台湾からの支援に対して、ツバル政府を代表して謝意を示した上で、台湾とツバルの二国間関係は互いへの尊重、共通の価値観、そして持続可能な未来というビジョンに基づいていることを強調し、台湾とのパートナーシップがこれからも太平洋地域における二国間協力と団結の「ともし火」となるよう願っていると述べた。
ネレソネ副首相はさらに、台湾が最近、ツバルの小学生に996足の靴を寄付してくれたことについて謝意を伝えた。また、それが頼総統が自ら購入したものであることを知ったネレソネ副首相は、この贈り物は単なる物質的な支援にとどまらず、ツバルの若い世代への思いやりであり、友情であり、そして希望の象徴でもあると述べた。
一行はネレソネ副首相のほか、ポールソン・パナパ外務・労働・貿易大臣、Ampelosa Manoa Tehulu公共事業・インフラ建設・水資源大臣など。また、外交部の林佳龍部長(外相)、ツバルのFaavae駐台湾大使、総統府の潘孟安秘書長らが同席した。
なお、総統府の郭雅慧報道官はその後、頼総統がツバルの小学生に寄付した靴について詳細を説明した。郭報道官によると、頼総統が昨年ツバルを訪問した際、現地のNauti小学校の児童たちがダンスを踊って歓迎してくれたが、多くの児童が裸足だった。頼総統はそれに心を痛め、帰国後に台湾製の靴を購入して寄付したという。