調印式のあと、林部長は台北賓館でネレソネ副首相夫妻とその一行をもてなした。林部長は歓迎の挨拶で、ネレソネ副首相一行の訪台を歓迎したほか、ツバル政府が長期にわたり台湾の国際参与を支持し、さまざまな国際会合において台湾のために発言していることに感謝した。林部長はまた、台湾の労働部、交通部、外交部が協力し、ツバルとの2つの協定締結を成功させたことにも感謝。これはツバルとの二国間関係を強化するのみならず、台湾の「総合外交」が提唱する「栄邦計画」(外交関係を持つ国との関係を強化し、相手国の発展を促す計画)の具体的実践であり、「部部都是外交部、人人都是外交官」(どの省庁も外交部であり、誰もがみな外交官である)という精神に合致したものだと述べた。林部長はさらに、「外交部としては、積極的に台湾の各省庁や民間の多様な力をまとめ上げ、官民一体となり、国をあげて国交樹立国との連帯を深めていきたい」と述べ、これからもツバル政府と手を取り合って、多様な分野で双方の交流を促進し、両国民の福祉の増進と経済繁栄の促進に努めることを約束した。
これに対してネレソネ副首相は、「中華民国(台湾)とツバルは今年で国交樹立46周年を迎える。双方はこれまでもさまざまな困難に手を取り合って立ち向かい、そして数々のチャンスを切り開いてきた。とりわけ医療、公衆衛生、農業、教育、インフラ建設などの分野で緊密に連携してきた。台湾とツバルの友好は自由と民主主義の上に成り立っている。両国の絆はまるで家族のように強い」と指摘。また、ツバル政府と国民を代表して、ツバルの国家発展に対する台湾の長期にわたる協力に心から感謝すると述べた。ネレソネ副首相はさらに、台湾の国際参与をこれからも強く支持していくことを約束。台湾とツバルが心を一つにして協力し、手を携えてともに進むことで、両国の友好関係を世界の手本にできればと期待を寄せた。
台北賓館で開催された晩餐会には、衛生福利部の林静儀政務次長(=副大臣)、労働部労働力発展署の陳世昌代理署長、農業部漁業署の林頂栄副署長、交通部航港局の葉協隆局長、財団法人国際合作発展基金会(ICDF)の黄玉霖秘書長、それに民間企業の代表らも同席。双方は医療、公衆衛生、気候変動への適応、農業・漁業分野での協力など幅広い議題について意見を交わした。