アフリカ南部のエスワティニ王国は今月25日、国王ムスワティ3世の57歳の誕生日を祝うイベントを開催する。総統特使の身分でこのイベントに出席する外交部の林佳龍部長（外相）は現地時間22日午後、同国のキング・ムスワティ3世国際空港に到着した。
空港に到着した一行は、エスワティニ王国のポリレ・シャカントゥ外相に出迎えられた。また、エスワティニ王国やアフリカ南部の諸国に住む台湾出身者数十名が空港に集まり、特使一行の到着を歓迎した。
林部長は22日夜、エスワティニ、南アフリカ、モザンビークなど近隣諸国から集まった台湾出身者など100名以上を集めた会食を主催して交流を深めるとともに、彼らのニーズや問題などに耳を傾けた。
翌23日にはエスワティニ王国の総理府を訪れ、ラッセル・ドラミニ首相と会談した。2023年11月に就任したドラミニ首相は、翌年3月に訪問団を率いて台湾を訪れ、また同年の国連総会や国連気候変動枠組条約第29回締約国会議（COP29）など重要な国際会合でエスワティニ政府を代表して台湾のために発言するなど、台湾とエスワティニの友好関係を強く支えてきた。
林部長はその後、トゥリ・ドラドラ副首相、ポリレ・シャカントゥ外相、Manqoba Khumalo商務・貿易大臣などのエスワティニの政府高官らとともに、台湾の支援で実施する「起業する女性を対象としたマイクロファイナンス・リボルビングファンド」プロジェクトの成果発表会に出席した。
台湾は2023年9月に、100万米ドルを投じてこのリボルディング・ファンドを設立すると発表し、その後、エスワティニ王国の農村に住む女性たちの起業を資金面から支えてきた。これは女性たちの家庭内での収入を増やし、ひいてはエスワティニ王国の経済や社会の発展を促進してきた。実施から１年余りが経過し、このローンの利用件数は500件を超え、エスワティニ王国の人々の生活を変え、女性の経済的独立を支援してきた。林部長はこうした成果を踏まえ、中華民国政府がさらに50万ドルをこのファンドに投入することを発表した。