台湾では頼清徳総統が就任後、夢の実現のために海外渡航を目指すて若者を支援するために100億元(約480億日本円)を投資するプロジェクト「青年百億海外圓夢基金計画」を立ち上げている。また、外交部と教育部は、海外の優秀な人材を積極的な招致すると同時に、台湾の若者が外国人と接触する機会を拡大するため、「台湾奨学金」の定員を倍増し、海外の若者の台湾留学を奨励している。これとは別に、中華民国(台湾)と外交関係を持つ国々の若者が台湾を訪れ、自身の夢を実現することを支援するためのプロジェクト「邦交国青年来台圓夢計画」を立ち上げ、こうした国々を支援する台湾の姿勢をアピールするとともに、各省庁の資源を統合して「総合外交」(Integrated Diplomacy)の精神を発揮。台湾の成功経験を輸出することで、こうした国々の全体的な発展を支援し、台湾と世界との関係をより緊密なものにすることを目指している。
外交部と教育部は今回の協議で、中華民国(台湾)と外交関係を持つ国々や近い理念を持つ国々との実質的な協力関係を深めるため、こうした国々が持つ資源を活用し、通信教育モデル(リモート授業と対面授業のハイブリッド)を採用し、ダブルディグリープログラム(複数学位制度)、専門クラスの開設、産学連携、奨学金提供などを通じて、「学習・訓練・活用」が一体となった制度を構築することでおおむね一致した。これらの国々の産業と人材育成を支援すると同時に、国内外の人材交流の機会を拡大することで、知識と技術の循環を促進し、国際競争力と異文化対応能力を備えた人材を育成し、グローバル人材を求める企業のニーズに応えるとともに、台湾の産業が直面する少子化による人材不足問題にも対応できるようにしたい考え。
外交部と教育部は今後も各方面のパートナーと連携しながら、国交樹立国やパートナー諸国の戦略的産業が必要とする人材の育成を支援し、同時に台湾の国家競争力と国際的影響力の向上に努め、頼総統が掲げる経済分野で「太陽の沈まない国」になるというビジョンの実現を目指すとしている。