現地時間7日、林部長はまずヒューストン市庁舎を訪れ、ジョン・ホイットマイヤー市長と会談。ヒューストン中心部に「Taiwan Tower(タイワン・タワー)」を建設する計画について意見を交わした。また、テキサスA&M大学を訪問し、台米の教育及び人材育成での協力について意見交換を行った。
8日にはテキサス大学オースティン校を訪問し、AI分野における米国屈指の研究の実力と人材育成のモデルについて理解を深めるとともに、AI分野の高度人材の育成での台米協力の可能性について模索した。
林部長は続いてテキサス州議会代議院(下院)を訪問。同院は、テキサス州が台湾とのパートナーシップを深化させることを支持する決議を採択しており、林部長はダスティン・バローズ議長の招きを受け、台湾を代表してその決議文を受け取った。この決議文は台湾について、米国がスマート機械、IoT(モノのインターネット)、バイオテクノロジー、エネルギー技術、国防、半導体、循環型経済などの分野で経済協力を展開すべき信頼できるパートナーであると指摘するもので、林部長は米国の各州が具体的行動によって台湾への支持と友好的立場を示していることに感謝すると述べた。
同日夜はテキサス州の商工会議所であるTABと台北駐ヒューストン経済文化弁事処が共催する歓迎レセプションに参加し、「台湾とテキサス州は必要不可欠且つ重要なパートナーだ。とりわけテキサス州は米国における技術革新とスタートアップの重要な拠点であり、今回の訪米では台米の双方向の投資を促進し、双方にとってさらなる繁栄と強靭性を伴う発展を促進したい」などと述べた。
米国滞在最終日となった9日は、テキサス州の商工団体であるTABやオポチュニティオースティン、それに台湾区電機電子工業同業公会(TEEMA)がテキサス州庁舎の会議室で、「台湾テキサスAIサミット(Taiwan-Texas AI summit)」を開催。林部長が演説を行い、米国の台湾ハイテク産業に対する長期にわたる信頼と支持に感謝した。林部長はまた、「このサミットは、台湾と米国がAI、半導体、ロボット、エネルギー産業において強力なパートナーシップを築いていることを証明するものだ。今後も科学技術、資金、人材などの分野で台米が引き続き協力できるよう期待している」と述べた。このサミットではテキサス州出身のアメリカ連邦議会下院、ピート・セッションズ議員(共和党)もスピーチを行い、「民主主義の台湾は、米国がAI分野で協力するための最も堅実なパートナーだ」と強調した。
また、林部長とピート・セッションズ下院議員が立ち会う中、台湾区電機電子工業同業公会(TEEMA)、TAB、オポチュニティオースティンの3者は「台湾・テキサス州経済協力協議」を締結し、今後台米双方向の投資を促進することで一致した。
外交部は林部長の訪米が無事終了したことを受けて、「これからも『総合外交』戦略を掲げ、頼清徳総統が提唱する「台米貿易を深化させるためのロードマップ」を実践するとともに、台湾と米国があらゆるレベル・分野において多元的かつ強固なパートナーシップを築けるよう努力していく」とコメントしている。