2025/05/18

Taiwan Today

外交

外交部、WHO(世界保健機関)総会への参加目指す取り組みについて説明

2025/05/15
世界保健機関(WHO)の第78回年次総会(WHA)が19日から27日までスイスのジュネーブで開催される。WHO事務局は現在に至るまで、政治的配慮により台湾のWHO総会参加を承認していない。外交部国際組織司の張芝颯副司長は13日、外交部の取り組みについて説明した。(中央社)
世界保健機関(WHO)の第78回年次総会(WHA。以下、WHO総会とする)が19日から27日までスイスのジュネーブで開催される。「健康に国境なし」というものの、WHO事務局は現在に至るまで、政治的配慮により台湾のWHO総会参加を承認していない。こうした中、外交部国際組織司の張芝颯副司長は13日、外交部の定例記者会見でWHO総会参加を目指す台湾の取り組みについて以下のように説明した。
 
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わが国は長年にわたりWHO総会への参加を目指してきた。近年は外交部、衛生福利部、それに在外公館などの取り組みにより、台湾を支持する国際社会の声はますます高まっている。これは、台湾の訴えの正当性を裏付け、国際社会の関心を高めるのに役立っている。外交部は今年も台湾のWHO総会参加を目指し、さまざまな準備を進めている。林佳龍外交部長(外相)が掲げる「総合外交」を実践し、「公衆衛生のTeam Taiwan」の底力を発揮し、国際社会からより多くの支持を取り付けようとしている。
 
まずは、米国、日本など近い理念を持つ国々が、具体的行動によって台湾のWHO総会参加を支持してくれていることに感謝したい。今年2月に行われた日米首脳会談や日米韓外相会合後の共同声明、今年3月に開かれたG7(主要7か国)外相会合共同声明などでは、いずれも台湾の国際組織への参加を支持するという揺るぎない立場が示された。台湾、日本、その他の友好国は今年2月に開かれたWHO執行理事会でも台湾のWHO総会参加のために発言してくれた。スウェーデン、アイルランド、イタリア等の行政府、各国の国会、地方議会なども声明や決議を採択して、WHOに対して一刻も早く台湾を受け入れるよう呼びかけている。
 
今年も外交部と衛生福利部は「世衛行動団」と称する訪問団を組織する。この訪問団は衛生福利部の邱泰源部長(保健相)が団長を務め、ジュネーブへ向かう。一行は現地で台湾のWHO総会参加を訴えて一連のイベントを開催し、台湾のイメージアップにつなげる。具体的な計画については後日国民に向けて説明する。
 
わが国の在外公館は、衛生福利部長名義の文章を地元のメディアに寄稿し、台湾の訴えをより理解してもらえるよう世界各国で発信している。関連の報道はすでに70件余りに上る。在外公館はまた、メディアの取材に応えたり、スピーチ、イベントなどの方法を通して、地元のさまざまなコミュニティや人々に台湾に声を届け、台湾にために声を上げ続けている。
 
中華人民共和国は国際社会において、国連総会第2758号決議(いわゆるアルバニア決議)の内容を故意且つ系統的に捻じ曲げ、台湾は中国の一部であると主張し、国際組織への参与という台湾の権益を排除している。外交部は改めて反論するが、国連総会第2758号決議は一文字も「台湾」に言及しておらず、台湾が中華人民共和国の一部であるとは認定していない。中華人民共和国に対して、国連体系において台湾を代表する権利を授与したなどとは全く書かれていないのである。
 
台湾の有権者が選んだ政府のみが、台湾に住む2,350万人の人々を代表することができる。権威主義の北京当局には、台湾の国際参与に干渉したり、制限したりする権利などない。米国が4月23日に開かれた国連安全保障理事会の非公式会合において、台湾を孤立させるために中国が国連総会第2758号決議を誤用し、他国の政策を曲解して各国が持つ「自由に選択する権利」を制限しようとしていることを厳しく非難したが、外交部はあらためてこれに感謝したい。
 
WHO事務局は、中国に追従して台湾をWHOから排除することを直ちにやめるべきである。今年のWHO総会の総合討論のテーマは「One World for Health」(健康のための一つの世界)である。これは、健康は全人類が共有すべき責任であり、権利であることを強調するものだ。外交部は、WHO事務局が世界の健康と福祉としっかり向かうよう期待している。台湾はそのために貢献する能力と意欲を持ち合わせており、「すべての人に健康を」(Health for All)や「誰一人取り残さない」(Leave no one behind)といったWHOの目標や趣旨の達成に協力できると信じている。
 

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