2025/05/29

Taiwan Today

外交

外交部と衛生福利部による「世衛行動団」、WHO総会開催のジュネーブで今年も一連の活動

2025/05/19
世界保健機関(WHO)の第78回年次総会(WHA)が19日から27日までスイスのジュネーブで開催される。外交部の林佳龍部長(外相、右)と衛生福利部の邱泰源部長(保健相、左)は16日、外交部本庁舎内で合同記者会見を開催し、今年も台湾の代表団「世衛行動団」をジュネーブへ送り込み、台湾のWHO参加の必要性を訴えることを明らかにした。(外交部)
ジュネーブにて。(写真:台北駐スイス経済文化代表団ジュネーブ弁事処)
世界保健機関(WHO)の第78回年次総会(WHA)が19日から27日までスイスのジュネーブで開催される。台湾は2009年から2016年までの期間、オブザーバーの身分での参加が認められていたが、2016年を最後に9年連続で参加が見送られることになった。台湾の代表はWHO総会の議場内に入ることはできないものの、毎年政府は代表団をジュネーブに派遣し、台湾のWHO参加の正当性を訴えるため一連の活動を展開している。今年も台湾の代表団「世衛行動団」をジュネーブへ送り込むため、外交部の林佳龍部長(外相)と衛生福利部の邱泰源部長(保健相)が16日、外交部本庁舎内で合同記者会見を開催した。両部長は、台湾は世界と手を携え、世界の健康促進のために寄与する意欲を持っているとして、世界保健機関(WHO)が政治的干渉に屈することなく、台湾がオブザーバーの身分でWHO総会やWHO関連の会議に参加できるよう速やかに手続きを行い、WHO総会が今年の総合討論のテーマに掲げる「One World for Health」(健康のための一つの世界)という目標を実践に移すべきだと呼びかけた。
 
この記者会見には、屏東県を拠点とする先住民族パイワン族の子どもたちによる合唱団「希望児童合唱団」(PUZANGALAN)の歌声も披露された。同合唱団の児童たちは「世衛行動団」とともにジュネーブを訪れ、世界の国々に対して、台湾がハイテク技術だけでなく、文化のソフトパワーも持つことをアピールする。
 
今年のWHO総会では「パンデミック協定」(Pandemic Agreement)が採択される見通しだ。外交部の林部長は、「台湾は新型コロナウイルスのパンデミック期間に『Taiwan can help』の人道精神を発揮し、WHOにとって貴重な公共財であることを証明した。台湾の参加がなければ、世界の公衆衛生および感染症対策ネットワークは完全なものとはなりえない。WHO事務局が政治的干渉を受けることなく、専門的かつ中立的な立場を維持し、台湾を世界の公衆衛生および防疫体系の一員として受け入れることを真剣に検討し、世界のためにさらなる福祉を増進することを期待する」と述べた。
 
「世衛行動団」の一行は16日にジュネーブへ向けて出発するとともに、現地時間18日から現地での行動を開始した。18日午前はWHO本部前広場に集合して、台湾のWHO総会参加を求めるウォーキングイベントを開催した。衛生福利部の邱泰源部長が率いる「世衛行動団」と立法院の王育敏立法委員(国会議員)、王正旭委員、劉書彬委員、それに民間の団体などが参加した。
 
午後は国際記者会見を開催して世界各国の記者に対して台湾がWHO総会に参加することの重要性などを訴えたほか、台湾におけるAI(人工知能)の応用状況を発表するシンポジウムを開催するなどした。
 

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