頼総統はこの演説で、台湾とマーシャル諸島がオーストロネシア語族の文化や伝統を継承し、同じ理念を共有する良き友人であることを強調し、今後も教育、医療、インフラ建設、経済発展等などの分野において協力を一層深化させ、互いの繁栄につながる未来を切り拓いていきたいと述べた。
ハイネ大統領は、台湾への公式訪問は大統領として7度目になるとし(今年1月の再選後としては初めて)、これは両国の絆の強さを象徴するものだと強調。台湾の温かい歓迎に深く感謝するとともに、今後も二国間関係と国民間の交流を強化していきたいと期待を寄せた。ハイネ大統領はまた、マーシャル諸島の国際社会での発言力には限りがあるものの、台湾との友情を極めて重視しているとし、台湾の国際組織、特に国連システムへの有意義な参加が実現できるよう引き続き支持していくことを改めて約束した。
頼総統とハイネ大統領はその後、総統府で首脳会談を行ったあと、外交部の林佳龍部長とマーシャル諸島共和国のカラニ・R・カネコ外務・貿易大臣による「スポーツ交流協力に関する覚書」と「奨学金基金設置に関する覚書」の署名に立ち会った。また、頼総統は、マーシャル諸島の航空機購入の資金を台湾が融資する支援スキームを立ち上げることを明らかにし、台湾とマーシャル諸島の航空運輸協力の始動を宣言した。
頼総統はその後、台湾とマーシャル諸島の友好関係増進に大きく寄与したことに感謝し、ハイネ大統領に「采玉大勲章」を授与し、その後、「国宴」と呼ばれる公式午餐会でハイネ大統領とその一行をもてなした。
ハイネ大統領とその一行は今月7日まで台湾に滞在する。