頼総統は、フランスは民主主義と自由の価値の推進におけるパイオニアであり、それは台湾が重視し、大切に守ってきた価値観と一致していると指摘。フランス国民議会が、台湾の国際組織への参加や、台湾海峡の安全確保など、長年にわたり台湾を支持していることに感謝した。とりわけ2021年には台湾の国際組織への参加を支持する内容を盛り込んだ決議を採択したり、2023年8月上旬に発表した7カ年国防計画の中では台湾海峡における「航行の自由」を守るというフランスの立場を示すなど全力で台湾を支持しており、その過程でバティステル議員が率いる親台湾派議員グループが大きな役割を果たしたことを称賛した。
これに対してバティステル議員は、今回の訪問により、経済、文化、人文、外交など幅広い分野において台仏関係をさらに強化する機会が得られたことや、台湾各省庁のトップや研究機関の関係者と交流できたことを喜んだ。また、エネルギー、半導体、青少年交流、文化方面での台仏協力の重要性や、AIやフェイクニュースといった多くの国の安全保障に影響を与える重要課題についても共通認識を持っていることが改めて確認できたと述べた。
バティステル議員はさらに、台湾の政府が若者の育成に注力している点を高く評価。例えば頼総統の肝いりで始まった「青年百億圓夢計画」(夢を追う若者を支援する大型プロジェクト)では早速台湾から若者30名がフランスを訪れ、国連海洋会議(6月9日から13日までフランスのニースで開催)、欧州最大規模のテックイベント「VivaTech」(6月11日から14日までフランスのパリで開催)、欧州航空宇宙産業のメッカと言われるトゥールーズトゥールーズ、そしてフランス国民議会などを訪問し、交流を行ったことに言及した。バティステル議員は、台仏間のパートナーシップはますます緊密になっており、今後も両国の交流と協力を強化していきたいとした上で、「台湾の平和を支持することは、世界の平和を支持することだ」との信念を改めて表明した。