呉政務次長は、台湾とチェコがこの協力を継続する目的について、ロシアの侵略を受けたウクライナが電力供給システムの強靭化を構築し、ウクライナの人々が安全な飲用水を確保できるよう支援することにあると指摘。そのうち移動式水処理施設の建設計画はウクライナのドニプロペトロウシク州に住む約38万人の住民が、コージェネレーション方式のエネルギーシステムの建設計画はハルキウ州の約6万人の住民が恩恵を受けることになると説明した。呉次長はまた、今後もチェコなど近い理念を持つ国々と緊密に連携して民主主義の力を結集することで、ウクライナ再建に貢献していくことを約束した。
これに対してコペチュニー特使は、台湾とチェコの継続的な協力は、独特の三か国協力モデルを生み出し、台湾、チェコ、クライナを結び付けているとして、その証人として立ち会えたことを喜んだ。また、ウクライナの中でも最も戦禍に苦しむ東部の人々に安全な飲用水を供給することは、その恩恵を受ける人々も多いとして、台湾とチェコの両政府による長年の努力に感謝した。また、台湾とチェコによる2年にわたる協力は、双方の友好の里程標を築くものであり、同時に現在、双方の政府高官の相互訪問も活発に行われるようになっており、世界各国に対して十分模範を示すものだと胸を張った。
外交部によると、台湾は欧州各国と緊密に連携し、ウクライナの再建を支援している。外交部はこれからも、外交部が掲げる「栄邦計画」(友好国の発展につながる支援を行うこと)の精神に基づき、人道支援や教育協力を推進し、ウクライナ及び同国民に対する国際社会の関心と声援に応えるとともに、協力の分野を段階的に拡大することで、ウクライナの社会的強靭性の構築にも協力していきたい考え。外交部はこうした積極的な取り組みについて、「近い理念を持つ欧州諸国と台湾が持つ、助け合いや人道支援といった共通の価値観や、自由、平和、人権への揺るぎない支持を明確に示すものだ」と説明している。