2025/07/16

Taiwan Today

外交

マルク・ルッテNATO事務総長、中国の軍拡に警戒示す

2025/07/11
北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長が9日、中国の軍拡に強い懸念を示す発言を行った。外交部はこれについて「この発言を歓迎する」とのコメントを発表した。(外交部)
北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長は9日、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相との会談後に行われた共同記者会見で、中国海軍の規模はすでに米国を上回っており、核弾頭保有数も1,000発を突破する勢いだと指摘した上で、その軍拡が実戦を想定したものであることや、台湾奪取の野心は明白だと述べ、「もし中国が台湾侵攻を決断すれば、必ずやロシアと手を組むことになり、トラブルを巻き起こすことで欧州の対応能力を分散させようとするだろう」と指摘した。ルッテ事務局長はさらに、「こうした情勢は、大西洋とインド太平洋の安全保障の連結がますます緊密になっていること顕著に示すものだ。中国とロシアの連携という潜在的脅威に対抗するには、NATOが全体的な軍事力を強化し、インド太平洋地域の同盟国との協力をさらに深化させるしかなく、それでこそいかなる軍事的挑発も効果的に抑止することができるだろう」などと発言した。これについて中華民国(台湾)外交部は10日に発表したプレスリリースで「この発言を歓迎する」とするコメントを発表した。
 
外交部によると、ルッテ事務総長は2024年10月の就任以来、中国の「膨張主義」の本質と行動、そして台湾侵略の野心について繰り返し明確に指摘すると同時に、世界平和や安全秩序に対する中国、ロシア、北朝鮮、イランなどの挑戦とリスクについて各国に警戒を呼びかけてきた。これを踏まえて外交部は、「覇権主義国家が連携を強め、地域の平和と安定、そして国際秩序を破壊しようとする中で、台湾は国際社会における責任ある民主国家として、今後もG7やNATOなど近い理念を持つパートナーと協力し、インド太平洋および台湾海峡の平和・安定・繁栄を守っていきたい」とコメントしている。
 

ランキング

新着