7月11日(金)
林部長はまず、ルベン・ラミレス・レスカノ外務大臣と会談を行った。会談後の記者会見では林部長は、台湾とパラグアイが民主主義、自由、人権、法の支配といった基本的価値観を共有し、盤石な友好関係を築いていることを強調。今後も各分野で交流や協力を深め、双方の国民の福祉の増進に努め、台湾の「価値外交」が「付加価値外交」に引き上げるため邁進する姿勢を世界に示し、協力関係の成功の手本を世界に示したいと述べた。
林部長とラミレス外務大臣はこの日の夜、中華民国(台湾)とパラグアイの国交樹立68周年祝賀レセプションを共同で主催した。パラグアイ最高裁のディエセル・フンガヌス長官、代議院のラウル・ラトーレ議長、元老院・代議院の国会議員、各国の外交官、それにパラグアイ在住の台湾人など250名を超える来賓が出席した。
林部長は、両国は長年にわたりさまざまな協力の成果を上げており、とりわけ近年の代表的な協力プロジェクトである「台湾・パラグアイ・スマートテクノロジーパーク(Taiwan-Paraguay Smart Technology Park)」や、国立台湾科技大学とパラグアイ政府が設立した公立大学「台湾・パラグアイ科技大学(Universidad Politécnica Taiwán Paraguay)」、それに台湾から輸入したEVバスの実証計画などが、これからその成果をさらに発揮するであろうと述べた。林部長はまた、台湾はすでに世界のサプライチェーンにおいて必要な不可欠な存在となっており、ICTやハイテク分野で持つ優位性を活かしてパラグアイとの協力をさらに深化させ、パラグアイの科学技術の発展と国家発展を支援し、持続可能で繁栄した未来を共に創造していきたいと語った。
ラミレス外務大臣は、台湾が長年にわたり農業・牧畜、公衆衛生、教育改革、インフラ整備などに、パラグアイの社会が最も必要する分野の発展に協力してきたこと、こうした協力が農村部や若い学生などに恩恵をもたらしてきたことに感謝した。ラミレス外務大臣は特に「台湾・パラグアイ科技大学」の成果を称賛し、この大学がすでに170名以上のエンジニアを育成し、知識と人材への共同投資の象徴であると高く評価した。
7月12日(土)
林部長は、ラミレス外務大臣のほか、Javier Giménez商務大臣、Gustavo Villate情報通信技術大臣、大統領府の閣僚級執行秘書であるMarianna Saldivar Gadea氏、Emiliano Fernández公共事業省次官、アルト・パラナ県のCésar Landy Torres知事、台湾・パラグアイ科技大学のJorge Duarte学長らとともに、パラグアイ東部の都市シウダ・デル・エステに建設された工業団地「台湾・パラグアイ・スマートテクノロジーパーク」を視察した。
この工業団地の建設プロジェクトは、頼清徳総統が副総統時代の2023年8月にパラグアイのペニャ大統領の就任式に特使として出席した際、パラグアイの経済発展と雇用創出を支援すると約束したことに由来する。
林部長はこの工業団地が台湾の「栄邦計画」(国交樹立国との協力を強化し、共に繁栄を目指す国際協力の枠組み)の一環として、台湾の「ナショナルチーム」が設計、土木建設、P5G(プライベート5G)ネットワークの構築、スマート応用の展開まで一貫して支援していると紹介。これは、パラグアイに進出する台湾企業にとって有利な投資環境を整えるのみならず、パラグアイにとっても産業の発展と雇用機会の創出につながるものであると説明した。