2025/08/02

Taiwan Today

外交

台湾とベトナム、新たな教育協力協定に調印

2025/07/15
台北駐ベトナム経済文化弁事処の劉世忠代表(台湾の駐ベトナム大使に相当、左)とベトナム駐台北経済文化弁事処のPhan Kieu Chung代表(ベトナムの駐台大使に相当、右)は11日、新たな教育協力協定に調印した。(教育部)
世界的な人材獲得競争に対応し、台湾とベトナムの教育パートナーシップの深化を図るため、教育部は11日、台北駐ベトナム経済文化弁事処(ベトナムにおける中華民国大使館に相当)と駐台北ベトナム経済文化弁事処(台湾におけるベトナム大使館に相当)による新たな教育協力協定の調印式を主催した。協定には台北駐ベトナム経済文化弁事処の劉世忠代表(台湾の駐ベトナム大使に相当)とベトナム駐台北経済文化弁事処のPhan Kieu Chung代表(ベトナムの駐台大使に相当)が署名し、教育部の林伯樵主任秘書とベトナム政府の高官が立ち会った。
 
林伯樵主任秘書によると、台湾とベトナムは2006年と2017年に教育協力協定を締結し、台湾華語を教える教師の派遣や、双方の高等教育機関による約1,000件に上る学術交流協定の締結など、多くの具体的成果を生んできた。近年東南アジア諸国の経済が急速に発展する中、専門技術を持つ人材の需要が急増している。台湾の高等教育や技能教育はアジア諸国から高い評価を受けていることから、台湾は質の高い教育課程を提供することで、ASEAN(東南アジア諸国連合)や南アジア諸国が必要とする人材育成に貢献したいと考えている。
 
教育部は2017年度以降、「新南向政策」に基づき、相手国のニーズに合わせた多様な教育課程を大学などで開設することで、留学生の誘致に力を入れてきた。2019年には台湾とベトナムの間で「高等教育の学位および研修課程の相互認定協定」を締結し、ベトナム人学生の台湾留学を後押ししてきた。その結果、台湾におけるベトナム人留学生の数は急増し、2024年度には39,695人、同年度の留学生全体の32.22%を占めるほどになった。ベトナム教育訓練省の2023年末の統計によると、台湾はベトナム人学生の留学先の第5位に位置し、台湾の高等教育がベトナムの若者にとって大きな魅力となっていることが示された。
 
今回締結された新たな協定は、教育協力と学術交流の推進、姉妹校提携、言語教育協力プログラムの開発、奨学金の提供を通じた双方の教職員・学生の交流、教育人材の育成など、多岐にわたる目標の実現を促進し、台湾とベトナムが一丸となって人材育成を進めるための基盤となるもの。台湾とベトナムの教育協力の枠組みと実質的成果を一層強化し、双方にとってウィン・ウィンとなる新たな展開が切り開かれるよう期待されている。
 
これについては外交部も14日にプレスリリースを発表し、新たな協定が順調に締結されたことを歓迎すると同時に、「台湾は今後も開放的、互恵的な態度をもって、ベトナムとの各方面での実質的協力と多様な交流を積極的に推進し、双方の関係の安定した発展を目指すとともに、より緊密なパートナーシップの構築を目指していきたい」とコメントしている。
 
 

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