2025/08/14

Taiwan Today

外交

頼清徳総統、22年ぶり実現したウクライナ超党派国会議員訪問団と会談

2025/08/08
頼清徳総統は7日、ウクライナ国会のMykola Kniazhytskyi議員が率いる超党派議員団の表敬訪問を受けた。頼総統は、ウクライナの国会議員が超党派で台湾を訪問するのは1993年以来、22年ぶりのことであり、台湾とウクライナの「友情の格上げ」を象徴するだけでなく、自由と平和を共に追求する姿勢の表れでもあり、両国関係における新たなマイルストーンとなるものだとしてその意義を強調した。(総統府)
頼清徳総統は7日、ウクライナ国会のMykola Kniazhytskyi議員が率いる超党派議員団の表敬訪問を受けた。一行はほかにIvan Krulko議員、Valeriy Lunchenko議員、Solomiia Bobrovska議員、Mykhailo Bondar議員、Andrii Lopushanskyi議員、Sviatoslav Yurash議員。外交部の林佳龍部長(外相)が同行した。
 
頼総統は、ウクライナの国会議員が超党派で台湾を訪問するのは1993年以来、22年ぶりのことであり、台湾とウクライナの「友情の格上げ」を象徴するだけでなく、自由と平和を共に追求する姿勢の表れでもあり、両国関係における新たなマイルストーンとなるものだとしてその意義を強調した。
 
頼総統はまた、台湾とウクライナは地理的には遠く離れているが、自由、民主主義、人権といった価値観を共有し、同じように権威主義の拡張と最前線で対峙していると指摘。そのため台湾はウクライナの人々と強く連帯し、ロシアによる侵略が始まってからも、政府の予算や民間からの寄付を通じて人道支援を行い、水道・電力・医療・教育などの分野でウクライナのインフラ再建計画を推進してきたと説明した。
 
また、チェコ、ポーランド、エストニア、リトアニアなどの友好国とも連携し、ウクライナへが必要とする各種の支援を行ってきたことにも言及し、近い理念を持つ民主国家が一致団結してこそ、さまざまな脅威や挑戦に打ち勝つことができるという姿勢を世界に示す必要があることを強調した。
 
頼総統は続けて、現時点ではまだ、台湾とウクライナの政府間交流は限定的だが、将来的には政府、国会、産業界、市民社会のあらゆる方面で交流を拡大し、経済、貿易、先端技術、人材育成の分野で協力関係をより深めていきたいと期待を寄せた。
 
今回が3度目の訪台となるMykola Kniazhytskyi議員はこれに対し、「きょうの会見は歴史的な瞬間だ。台湾がウクライナとの関係をいかに重視しているかが明確に示された。二国間関係の発展に極めて重要な意義を持つものだ」と述べ、台湾とウクライナはいずれも権威主義の拡張から民主主義を守るとともに、ナショナル・アイデンティティ、主権、領土の一体性の確保を願っているとして、「国家としての目標」が一致していることを強調した。
 
さらにKniazhytskyi議員は、ウクライナはいま、ロシアの不法な占領から領土を取り戻すためだけでなく、民主主義の価値を守り、ロシアの専制的圧政に抵抗するための「非常に困難な戦い」を続けていると述べた。そして、台湾もまた、中国による権威主義の拡張や、自由と人権が尊重される国で生きたいという台湾の人々の願いを抑え込もうとする企みに対して抵抗を続けているとし、「台湾の自由を傷つけたり侵略するような行為は、いかなるものであれ容認できない」と訴えた。
 
Kniazhytskyi議員は最後に、「今回の訪問では、これからの民主的な世界に対して両国が共通のビジョンを持っていることが証明された。また、民主主義の価値と利益は、政治・外交・軍事などあらゆる面で断固として守らなければならないことを理解した。この相互交流が双方にとって、より良く、より建設的な未来につながることを信じている」と語った。
 
ウクライナの超党派国会議員訪問団の一行は4日から8日まで台湾に滞在。今月5日には台北市内で開催された「ケタガランフォーラム:2025インド太平洋安全保障対話」にも出席した。
 
 

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