漁業の持続的な発展には漁業資源の保護が不可欠。（国立海洋生物博物館サイトより）
かつて、「海洋資源はいくらとっても、いくら使っても枯渇しない」、並びに「公海での漁は自由」という観念は我々の心に深く浸透していた。しかし、漁獲高が伸び悩み、さらには減少するに連れてこの観念は調整されなければならなくなった。「管理された、産業としての利用」という概念からスタートし、持続的に発展する漁業を目指すのである。
そのため、経済価値のある各種の魚に対して休漁期の設定や水揚げ量の制限をしっかりと行い、海洋資源が余裕を持って育てるようにする。同時に違法なトロール網（底引き網）や乱獲の取締りを強化する。また、十分な経費と人的資源を投入して、海洋保護区を設置し、「魚のアパート」である漁礁を整備した上で、稚魚を放流して水産資源を充実させる。水産資源の多様性を守るにはこれらのことが必要であろう。
漁業は台湾の伝統的な産業であり、人々に動物性蛋白質を提供する重要な役割を担っている。環境の変化と持続的な資源の確保という世界の趨勢に向き合い、我々は伝統的な産業を守ると同時に、漁業資源の永続的な保護という観念もしっかりと身に付けていきたいと思う。