2025/05/05

Taiwan Today

外交

CO2の回収・貯蔵政策検討には広い意見聴取を

2013/12/23
台湾のCO2削減政策にCCSを導入できるかどうかを検討し、この政策が環境に与える影響を測るためには、広く意見を聴取し、各界のCCS政策に対する疑念を理解し、政策決定のプロセスに持続可能な発展のコンセプトを取り入れ、考えられるリスクとダメージを明らかにしつつ軽減していくべきであろう。(行政院環境保護署のCSS情報サイトより)
温室効果ガスの排出が引き起こす、地球温暖化と気候変動といった問題は、世界各国が避けることのできない環境保護問題となっている。台湾ではすでに、温室効果ガス削減目標を定め、地球温暖化の緩和の一助となるよう努力している。現在、さまざまな省エネルギー・二酸化炭素(CO2)排出量削減に取り組んでいるほか、行政院環境保護署(日本の環境省に相当)は、台湾における「2050年CO2排出ゼロ・再生可能エネルギー100%」に向けたロードマップの策定を進めている。

一方、国際エネルギー機関(IEA)の2012年版「世界エネルギー展望」によると、2050年までに世界の温室効果ガス排出量を2005年の半数に削減するための取り組みのうち、CO2の回収・貯蔵 (CCS)技術が貢献する割合は20%を占めると予測されている。さらに、Global CCS Institute(GCCSI)の統計によると、世界ではすでに65件の大規模CCSプロジェクト計画が策定され、見込まれる回収・貯蔵の潜在力はCO2年間1億2,200万トン、すでに稼働中の12プロジェクトの回収・貯蔵容量は年間2,500万トンに達する。

台湾のCO2削減政策にCCSを導入できるかどうかを検討し、この政策が環境に与える影響を測るため、政策立案の前に、関連省庁が「CCSの必要性」、「CCSとリサイクル」、「輸送とCCS」といった3つのトピックスについて広く意見を聴取し、各界のCCS政策に対する疑念を理解し、政策決定のプロセスに持続可能な発展のコンセプトを取り入れ、考えられるリスクとダメージを明らかにしつつ軽減していくよう提言したい。

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