一方、国際エネルギー機関(IEA)の2012年版「世界エネルギー展望」によると、2050年までに世界の温室効果ガス排出量を2005年の半数に削減するための取り組みのうち、CO2の回収・貯蔵 (CCS)技術が貢献する割合は20%を占めると予測されている。さらに、Global CCS Institute(GCCSI)の統計によると、世界ではすでに65件の大規模CCSプロジェクト計画が策定され、見込まれる回収・貯蔵の潜在力はCO2年間1億2,200万トン、すでに稼働中の12プロジェクトの回収・貯蔵容量は年間2,500万トンに達する。
台湾のCO2削減政策にCCSを導入できるかどうかを検討し、この政策が環境に与える影響を測るため、政策立案の前に、関連省庁が「CCSの必要性」、「CCSとリサイクル」、「輸送とCCS」といった3つのトピックスについて広く意見を聴取し、各界のCCS政策に対する疑念を理解し、政策決定のプロセスに持続可能な発展のコンセプトを取り入れ、考えられるリスクとダメージを明らかにしつつ軽減していくよう提言したい。