2025/06/30

Taiwan Today

政治

内政部、人身売買防止に関する国際ワークショップ

2017/07/26
内政部は25日と26日の両日、台湾北部・台北市において「2017年人身売買防止国際ワークショップ」を開催した。写真前列左から5人目は陳建仁副総統、前列左から3人目は内政部の葉俊栄部長(大臣)。(中央社)
内政部(日本の省レベル)は25日と26日の両日、台湾北部・台北市において「2017年人身売買防止国際ワークショップ」を開催した。陳建仁副総統は冒頭のあいさつで、「人身売買防止は各国が心を一つにして取り組まなくてはいけない課題だ。台湾は国際社会にとって必要不可欠な一員だ」と述べた。
 
国連薬物犯罪事務所(UNODC)は7月30日を「人身取引反対世界デー」と定めている。これに加え、米国務省が発表した「人身売買報告書(Trafficking-in-Persons Report)」で指摘された台湾への提言と改善事項に呼応するため、内政部は今年初めてまる2日間かけて「人身売買」をテーマにした国際ワークショップを開催することに決めた。
 
ワークショップの初日は「台湾の人身売買防止に関する10年間の取り組みと成果、回顧と展望」をテーマに基調講演が行われた。米国務省の「人身売買報告書」で長年にわたり最高評価の「ティア1(Tier 1)」を獲得しているアルメニア共和国やカナダから招かれたゲストが、人身売買防止のための取り組みに関して報告を行った。
 
ワークショップ2日目は分科会方式で、米国務省の「人身売買報告書」の提言や、近年注目されている人身売買の新たな課題などについて意見が交わされた。具体的には、オーストラリア、タイ、インドネシア、シンガポール及び国際組織等の学者・専門家が出席し、「漁業従事者の搾取に関する取り締まりと成果、予防」、「外国人労働者の搾取防止対策及び国際協力」、「人身売買の取り締まりと調査の強化」、「家事労働者の保障制度対策」などについて話し合った。
 
行政院(内閣)は2007年1月に人身販売防止に関する情報プラットフォーム「行政院防制人口販運協調会報」を設置。この10年間、人身売買防止に取り組んできた。その結果、米国務省が発表する「人身売買報告書」では8年連続で最高評価の「ティア1」に格付けされている。
 
「人身売買防止国際ワークショップ」は台湾が毎年開催しているもの。人身売買対策には「4P」と呼ばれる枠組み(訴追:prosecution、保護:protection、予防:prevention、協力:partnership)があるとされており、このワークショップはそのうち「協力(partnership)」に関する重要な一環。国際交流・協力、経験の共有に関するプラットフォームを提供し、民間団体や国際組織と友好関係を維持できるよう図っている。
 

ランキング

新着