2025/06/08

Taiwan Today

政治

蔡総統、2019年度の国防予算をGDP比2.16%に引き上げへ

2018/08/07
蔡英文総統(中央)は6日、海軍司令部で行われた「新海軍啓航」記念碑除幕式に出席した。蔡総統は、2019年度の国防予算をGDP(国内総生産)比2.16%に引き上げるよう行政院などに指示したことを明らかにした。(総統府)
蔡英文総統は6日、海軍司令部で行われた「新海軍啓航」記念碑除幕式に出席した。蔡総統は祝辞で、「海軍の新時代は軍艦の国産化によって導かれる」と指摘。国産軍艦の建造は、海軍の水中戦力を補強するばかりか、ひいては国軍の「不怕苦、不畏難(=苦難を恐れず)」という精神の再確立につながると説明した。
 
蔡総統はまた、海軍に必要なのは潜水艦の戦力だが、台湾は1980年代の終わりに海龍級潜水艦2隻を購入したのを最後に、海外から潜水艦を購入することが難しくなっていると指摘。「このため自分は、軍備の自主開発で国防能力の強化を図る『国防自主』にこだわってきた」と説明した。蔡総統はさらに、「国防自主」の意味について、武器・装備の自主開発や自主製造にとどまらず、国軍の戦力整備において新たな考え方を導入し、台湾の防衛戦力を高めることにあると述べた。
 
蔡総統は、国の安全保障のニーズに対応するため、すでに行政院(内閣)及び国防部(日本の防衛省に相当)に対し、2019年度の国防予算として3,460億台湾元(約1兆2,570億日本円)を計上するよう指示したことを明らかにした。これは今年度予算に比べて183億台湾元(約665億日本円)の増額。GDP(国内総生産)に占める比重は2.16%となる。
 
また、戦力整備を加速するため、2018年度比139億台湾元(約505億日本円)増の951億台湾元(約3,450億日本円)を軍事投資費に、同250億元(約908億日本円)増の736億元(約2,670億日本円)を「国防自主」に投入する。
 
2019年度国防予算のうち、「国防自主計画(=自主開発経費)」に投入される予算は全体の21.3%に達する。蔡総統は「国防予算の増額は、国防強化に対する政府の決意の表れだ」と強調。また、国軍の戦力に寄せる政府の信頼を、国軍に示すものでもあると説明した。
 
蔡総統はさらに、「台湾は海洋国家であり、制海権は台湾の命綱でもある」とした上で、自分が記した「新海軍啓航」の言葉は、海軍のすべての関係者が故・宋長志(1916—2002年)将軍が残した「海疆永固(=領海を死守する)」の願いを忘れないようにとの意味を込めたものだと説明した。
 

ランキング

新着