2025/05/24

Taiwan Today

政治

2020年の立法委員選挙、比例代表は過去最多の19政党、217名が立候補

2019/11/26
台湾では2020年1月11日、第15代正副総統選挙と第10期立法委員(=国会議員)選挙が行われる。中央選挙委員会は22日まで、立候補の届け出を受け付けた。第15代正副総統選挙には与党・民進党から蔡英文氏(総統)と頼清徳氏、野党・国民党から韓国瑜氏、張善政氏、野党・親民党から宋楚瑜氏、余湘氏のペアが出馬することが決まった。写真は中央選挙委員会のトップページ。投開票日までのカウントダウンが始まっている。(中央選挙委員会公式サイトより)
台湾では2020年1月11日、第15代正副総統選挙と第10期立法委員(=国会議員)選挙が行われる。中央選挙委員会は今月18日から22日まで、立候補の届け出を受け付けた。その結果、第15代正副総統選挙には与党・民進党から蔡英文氏(総統)と頼清徳氏、野党・国民党から韓国瑜氏、張善政氏、野党・親民党から宋楚瑜氏、余湘氏のペアが出馬することが決まった。
 
立法院の定数は113議席で、うち(1)小選挙区:73議席、(2)先住民族代表:6議席(山地先住民族、平地先住民族が各3議席)、(3)比例代表及び在外華僑:34議席となっている。第10期立法委員選挙の立候補届け出の内訳を見ると、(1)小選挙区:412名、(2)先住民族代表:平地先住民族10名、山地先住民族11名、(3)比例代表及び在外華僑:19政党、217名となっている。中央選挙委員会によると、小選挙区の候補者は例年とほぼ同じ水準だが、比例代表については届け出を行った政党及び立候補者のいずれも過去最多となっている。
 
小選挙区(73議席)に対しては、野党・国民党が最多の71名の候補者を指名。与党・民進党の候補者は67名となっている。台北市(台湾北部)の柯文哲市長が党主席を務める台湾民衆党は候補者17名を立てた。時代力量は5名、台南県(現在は合併して台南市)の県長(=県知事)を務めたことのある蘇煥智氏が立ち上げた台湾維新党は11名の候補者を立てている。
 
1つの選挙区で最も多くの候補者が届け出を行ったのは高雄第3選挙区(台湾南部・高雄市楠梓、左営区)。合計11名の候補者が、1つの議席を争うことになる。このほか、金門県全域が選挙区となる金門選挙区、高雄第6選挙区(高雄市三民区)、台北第6選挙区(台湾北部・台北市大安区)でも10名が立候補しており、激戦が予想される。
 
県・市単位で見ると、台湾北部の台北市と新北市の候補者が最も多く、台北市では合計8議席に対して56名が、新北市では合計12議席に対して72名が立候補している。台湾中部・台中市は8議席を43名が、台湾南部・台南市は6議席を31名が、高雄市は8議席を51名が争うことになる。
 
先住民族代表については、平地先住民族枠の3議席に対して10名が、山地先住民族枠の3議席に対して11名が立候補している。
 
比例代表への届け出を行った政党の内訳は、民進党(33名)、国民党(31名)、親民党(22名)、労動党(2名)、緑党(6名)、新党(10名)、台湾民衆党(28名)、台湾団結聯盟(7名)、国会政党聯盟(6名)、時代力量(11名)、宗教聯盟(8名)、台湾基進(6名)、台湾維新党(6名)、台澎党(4名)、中華統一促進党(7名)、喜楽島聯盟(6名)、合一行動聯盟(8名)、安定力量(10名)、一辺一国行動党(6名)となっている。
 
なお、汚職などの罪で服役し、現在は病気療養を理由に仮釈放中である元総統の陳水扁氏は、一辺一国行動党から比例代表への届け出を行っている。
 
台湾の「公職人員選挙罷免法」の規定では、前回(2016年)の立法委員選挙で得票率5%未満だった政党、あるいはその後に誕生した新たな政党は、小選挙区で少なくとも10名の候補者を擁立しなければ比例代表に候補者を立てることはできない。これが、小選挙区の候補者が前回選挙より増えた要因となっている。但し、比例代表で議席を獲得するためには、政党の得票率が5%を越える必要がある。
 
中央選挙委員会は、12月3日までに正副総統選挙の候補者名簿の審査を行う。立法委員選挙の候補者名簿の審査は12月13日までに行う。例えば元総統である陳水扁氏は、すでに立候補の届け出を行っているものの、現行の「公職人員選挙罷免法」では汚職により刑が確定している場合、立候補の届け出を行うことはできないとされており、審査の結果、名簿から削除される可能性がある。
 
また、正副総統選挙の候補者番号の抽選は12月9日に行われる。立法委員選挙については、各直轄市、県・市の選挙委員会が12月18日に候補者番号の抽選を行うことになっている。
 

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