2025/04/27

Taiwan Today

政治

蔡総統、中央広播電台とAIBが共催する「台湾フォーラム」にビデオメッセージ

2022/11/14
蔡英文総統は11日、英ロンドンで開催された国際放送協会(AIB)主催のメディアコンクールの表彰式と「台湾フォーラムinロンドン」のためにビデオメッセージを寄せた。「台湾フォーラムinロンドン」は、台湾の中央広播電台(=中央放送局、RTI)が外交部(日本の外務省に相当)、文化部(日本の文科省に相当)、数位発展部(日本のデジタル庁に相当)の支持を得て、初めて国家放送局の立場でAIBと共催したもの。(総統府)
蔡英文総統は11日、英ロンドンで開催された国際放送協会(Association for International Broadcasting AIB)主催のメディアコンクールの表彰式と「台湾フォーラムinロンドン(2022 Taiwan Forum In London)」のためにビデオメッセージを寄せた。国際放送協会は、国際テレビおよびラジオ放送局とオンライン放送局を代表する非営利の非政府業界団体。
 
「台湾フォーラムinロンドン」は、台湾の中央広播電台(=中央放送局、RTI)が外交部(日本の外務省に相当)、文化部(日本の文科省に相当)、数位発展部(日本のデジタル庁に相当)の支持を得て、初めて国家放送局の立場でAIBと共催したもの。現地の政界や財界のリーダー、学術界や国際組織の代表ら数十人が出席した。
 
蔡総統は、台湾は報道の自由の追求において大きな進歩を遂げており、言論・報道の自由を主張する国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」の発表でもアジアで最も言論の自由が保障された国の一つとして評価されていると指摘。また、今年新たに数位発展部を立ち上げ、メディアリテラシーのさらなる向上と国の情報セキュリティーの改善に努めていると述べた。蔡総統はまた、情報の透明性、ファクトチェック、メディア参加などの措置を強化することで、市民に実質的なメリットをもたらしていると語った。最後に、台湾は自由で開かれた報道環境を作るために尽力しているとした上で、台湾が「国際社会と手を合わせて報道の自由を促進するための意欲を持ち、またすでにその準備を整えている」ことを強調した。
 
なお、この「台湾フォーラムinロンドン」では、数位発展部の唐鳳(オードリー・タン)部長(デジタル大臣)もスピーチを行い、デジタルツールを駆使して民主主義のレジリエンスを強化し、サイバー攻撃に対応している台湾の取組みについて経験を共有した。
 
唐鳳部長は、スピーチの冒頭でイギリスの文豪チャールズ・ディケンズの名作『二都物語』の「それはすべての時世の中で最もよい時世でもあれば、すべての時世の中で最も悪い時世でもあった」という一節を引用し、専制主義の政権は「権威のAI(Authoritarian Intelligence)」を利用して住民をコントロールしようとしているが、それとは相対的に台湾はデジタルツールを活用して民主主義のレジリエンスを強化していると指摘。また、専門分野を越えた協同によって、広く意見を集めてソーシャルイノベーションを生み出していると説明した。唐鳳部長はその一例として、2018年より毎年開催している「総統杯ハッカソン」を紹介。国内外のソーシャル・グループのパワーを結集させることで、政府のオープンデータをうまく活用し、それをさまざまなソリューションに転化させていると説明した。
 
唐鳳部長はまた、数位発展部が担うコアとなる任務は「全国民のデジタルレジリエンス」を強化することであり、いわゆるレジリエンス(強靭性)とは感染症のパンデミック、自然災害など不利な状況に遭遇しても、それを乗り越えることができるだけでなく、その衝撃の中から速やかに復興を遂げること、さらにはその過程から学び、自分自身の体質を強化していくことを指すと説明した。
 

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