Taiwan Today

蔡英文総統は3日、総統府前秘書長の李大維氏に「一等卿雲勲章」を、行政院前副院長の沈栄津氏に「一等景星勳章」を授与し、両氏の国家及び社会の発展への寄与を称えた。蔡総統は、両氏が今後もその手腕を発揮し、台湾のために奮闘するよう期待を寄せた。現在、李大維氏は中華民国（台湾）政府の対中国交渉窓口機関である海峡交流基金会(略称「海基会」)の董事長を、沈栄津氏は台湾金融控股股份有限公司（Taiwan Financial Holdings Co., Ltd）の董事長を務めている。以下は蔡総統の祝辞の概要。
 
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李大維氏と沈栄津氏はこれまで、政権の主要メンバーとして活躍してきた。李大維氏は外交、両岸（中台関係）、安全保障分野を、沈栄津氏は経済、産業、エネルギー分野を専門とし、両氏はそれぞれの役職において、国の発展のため、産業の進歩のために全力を尽くした。その専門的な手腕は、誰もが認めるところだ。
 
李大維氏は長く外交畑で活躍し、豊富な経験と人脈を持つ。こうした強みから、我々のためにより広い外交空間を作り出してきた。その後、国家安全会議秘書長や総統府秘書長を歴任したが、いずれも誠心誠意取り組み、重要な提言を提供し、政権運営に協力してきた。現在は海峡交流基金会の董事長として、これまでの経験を両岸分野に生かし、台湾のために両岸交流を推進するとともに、地域の平和と安定の維持に努めている。「一等卿雲勳章」の授与によって、長年国家のために尽くしてきた李大維氏に感謝したい。
 
沈栄津氏は財政分野の専門家で、氏の辞書には「放棄（=諦める、断念する）」の二文字がない。それが経済のため、産業のため、国民のために良い政策であるならば、彼は全力で取り組む。「使命必達（与えられた使命は必ず遂行する）」の人であると言える。
 
新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初、大量のサージカルマスクが必要になった。沈栄津氏は直ちにマスクメーカーを集めて協議し、あっという間に生産ラインを増設するなど、いわゆる「マスク生産のナショナルチーム」の重要な立役者として活躍した。また、沈栄津氏が主導する「投資台湾」プロジェクトは、近年の台湾経済を安定して成長させる要因となっている。沈栄津氏は半導体などの国家戦略産業の発展にも積極的に取り組んでおり、中小企業の良き友人であり、政府が省庁の垣根を越えて「ネット・ゼロ」への転換を図るための道筋を示し、再生可能エネルギーの発展を加速させてきた。「一等景星勳章」の授与によって、沈栄津氏の長年の苦労に感謝したい。
 
李大維氏も沈栄津氏も現在は新たな役職に就き、引き続きその手腕を発揮し、台湾のために奮闘している。改めて両氏に感謝する。今後も一緒に努力していきたいと願っている。