2025/05/12

Taiwan Today

政治

頼清徳氏が第16代中華民国(台湾)総統に、「民主、平和、繁栄の新台湾」をテーマに就任演説

2024/05/20
頼清徳新総統は20日、祝賀式典で「民主、平和、繁栄の新台湾を築く」をテーマに就任演説を行った。(総統府)
20日、頼清徳氏が第16代中華民国(台湾)総統に、蕭美琴氏が第16代副総統に就任した。頼清徳総統は祝賀式典において、「民主、平和、繁栄の新台湾を築く」をテーマに就任演説を行った。以下はその概要。

今年2月に発足した新国会では、台湾で16年ぶりに「3つの政党がいずれも過半数割れ」という状況が生まれた。こうした新たな政治的局面に対して、期待を抱く人もいれば懸念を示す人もいる。自分は、これは全国民が選んだニューモデルであると考える。新たな思考でこの「3つの政党がいずれも過半数割れ」という状況を見るならば、それは与野党が各自の理念を持ちより、国家のさまざまな課題にともに向き合うことを意味しているからだ。

国民は、政党が理性的な政治を行うよう多大な期待を寄せている。政党は競争するだけでなく、同時に協力するという信念も持たなければ、国家は安定した一歩を踏み出すことができないだろう。立法院(国会)の議事は、秩序上の正義が順守されなければならない。多数派は少数派を尊重し、少数派は多数派に従う。それによって衝突を回避し、社会の安定と調和を維持することができるからだ。

民主的な社会においては、人々の利益が最優先される。これは民主主義の根本だ。国家の利益は政党の利益に優先する。これは政党の本分である。与野党は法案の審議を行うにあたり、憲法に合致していることと、「国民第一」、「国家優先」の精神に基づけば、国政は自然と順調に展開していくだろう。

行政院の卓栄泰院長(首相)が率いる新内閣は、社会にとって有益であり政府と野党がともに課題とみなすものについて、優先的に解決していくことになるだろう。積極的な行動と革新的な思考をもって問題を解決し、民意に応え、人々に奉仕するだろう。自分は将来、中央政府と地方政府の連携や、行政と立法の協調に大きな期待を寄せている。すべての国民と手を携えて努力し、台湾の民主主義をともに深化させ、インド太平洋地域の平和を維持し、世界の繁栄を促進していきたい。

4月3日に発生した花蓮地震の復旧作業は現在も続いている。改めて震災の犠牲者に哀悼を捧げ、遺族にお見舞いの意を表する。救助活動や復興にかかわるすべての人に感謝したい。国際社会からの関心や支援にも改めて感謝する。中央政府はすでに285.5億台湾元(約1,378億日本円)規模の予算を投じることを決めている。復興と産業振興に協力し、花蓮の人々が一日も早く日常を取り戻せるよう支援していきたい。

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