2025/01/23

Taiwan Today

政治

921大地震から25年、頼清徳総統は「国家防災日」の大規模訓練と関連イベントに出席

2024/09/23
頼清徳総統は21日、国立自然科学博物館の「921地震教育園区」(台中市霧峰区)で行われた「国家防災日」の特別イベントに参加。頼総統は1999年に発生した921大地震の爪痕をそのまま保存した「地震工程教育館」と「車籠埔断層保存館」を視察し、解説に耳を傾けた。写真はかつてここにあった光復中学校の校舎。(総統府)
1999年9月21日午前1時47分、台湾中部を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生した。いわゆる「921大地震」である。この地震で得た教訓を生かすため、台湾では9月21日を「国家防災日」と定め、全国各地で防災演習を行っている。大震災の発生から25年を迎える今年は、「国家防災日」の前日となる20日、台湾中南部・嘉義県でマグニチュード7.3の地震が発生したとの想定で大規模防災訓練が行われた。頼清徳総統は、翁章梁県長(県知事)とともに地元の祥和小学校(嘉義県朴子市)と国立故宮博物院南部院区(通称「故宮南院」)を訪れ、生徒たちによる避難訓練や、防災設備の展示、各団体が参加する災害救助訓練の様子などを視察した。故宮南院には各国の関係者も視察に訪れた。
 
今年の大規模訓練は嘉義県のほか、離島の澎湖でも突風による飛行機事故が発生したとの想定で行われ、台湾本島の災害救助チームが陸・海・空路を使って嘉義県や澎湖県へ移動し、救助活動に当たった。訓練には各自治体、軍、消防署の特別救助隊、衛生福利部南区災難医療救護隊、国防部軍医局、中油公司、自来水公司、それに複数の民間の救助団体が参加し、完全な指揮系統と装備・器材が披露された。
 
また、翌21日には国立自然科学博物館の「921地震教育園区」(台中市霧峰区)で「国家防災日」の特別イベントが開催された。頼総統は当時の地震の爪痕をそのまま保存した「地震工程教育館」と「車籠埔断層保存館」を視察し、解説に耳を傾けた。
 
頼総統は、「きょうは9月21日、台湾人にとって忘れられない日だ。25年前のきょう、921大地震は多くの大切な命を奪い、台湾社会に非常に大きな衝撃を与えた。震災翌日には日本、韓国、シンガポール、ドイツ、カナダ、米国など海外の救助隊が台湾に到着し、台中で捜索・救助活動に当たった。25年後のきょう、当時台湾を助けてくれた国々の駐台外交使節や救助隊と再び台湾で会うことができて嬉しい。国民に代わり、十二分の謝意を伝えたい」と述べた。
 
25年前、台中市霧峰区にあった光復中学校は、ここを走る車籠埔断層がずれたことで校舎が崩壊し、運動場が大きく隆起した。幸い、地震が発生したのは夜中だったため、教員や生徒に被害はなかった。この地震の被害を後世に伝えるため、大きく傾いた校舎などをそのままの姿で残し、ここを「921地震教育園区」とした。現在、台湾の人々の防災意識を高める重要な場所となっている。
 

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