2025/06/12

Taiwan Today

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9月9日「国民体育日」に新省庁「運動部」開設へ、ロゴはプレミア12優勝のあのポーズをヒントに

2025/05/16
行政院の卓栄泰院長(首相)は9月9日の新省庁「運動部」(スポーツ省)発足を目指すことを明らかにした。これを受けて行政院の李慧芝報道官は同日、「運動部」のロゴを公表した。(教育部)
行政院の卓栄泰院長(首相)は、内閣発足から満年を迎えるのをまえに、自身のフェイスブックでこの1年間の取り組みについて振り返った。また、立法院会(国会本会議)で今年1月、「運動部組織法」が可決されたことを受け、9月9日の新省庁「運動部」(スポーツ省)発足を目指すことを明らかにした。
 
台湾の「国民体育法」第6条では、9月9日を「国民体育日」と定めている。台湾のスポーツにとって重要な日で、各省庁や政府機関に対して国民全体に対してスポーツの必要性を宣伝するよう求めている。政府は1年前から、スポーツ行政を担う新たな省庁である「運動部」とその下部組織である「全民運動署」の設立準備を進めていた。
 
卓栄泰院長は「運動部」設立の4つの基本理念として(1)国民全体のスポーツと体育を重視すること、(2)台湾の優れたアスリートを育成し、選手の権益を保障すること、(3)国際競技大会への積極的な参加と、台湾でより多く国際レベルの大型競技大会を開催するよう推進すること、(4)台湾のスポーツ産業を促進し、スポーツ経済を発展させること―を挙げている。
 
これを受けて行政院の李慧芝報道官は同日、新設する「運動部」のロゴを公表。新たなロゴが、昨年11月に行われた野球の世界大会「プレミア12」で優勝した台湾代表の愛称「Team Taiwan」から着想を得て誕生したことを明らかにした。
 
李慧芝報道官によると、ロゴはデザイナーの劉耕名氏が手がけたもので、「Team Taiwan」の主将を務めた陳傑憲選手がプレミア12決勝で3点本塁打を放った直後に胸の前で示したジェスチャーから着想を得てデザインされた。配色には、聖火を象徴するオレンジ色と、エネルギーを象徴する黄色を組み合わせた。
 
陳傑憲選手が自身の胸の前で示したジェスチャーとは、両手で「フレーム(枠)」を作るというもの。国際競技大会で「中華台北」(チャイニーズ・タイペイ)と名乗ることが求められている台湾代表選手のユニフォームに「台湾」の文字は書かれていない。しかし、台湾の人々はそれを見て即座に、陳選手のジェスチャーが「台湾」を示していることを理解した。劉耕名氏は「このシンプルで力強い動作は、一瞬にして国民全体の共感と感情をひとつにまとめ上げた」として、「この集団的な共鳴を、新設される『運動部』のロゴのコンセプトへと昇華させた」と説明した。
 
ロゴは両手で作った「フレーム(枠)」を、Ministry of Sports(運動部)を意味する「S」のように並べたもので、手を取り合って団結する精神を象徴している。2つの「フレーム(枠)」は接続しておらず、そこに空間を作ることで、包容力と開放性を意味すると同時に、多様なスポーツの姿を受け入れるという意味を込めた。この2つの「フレーム(枠)」はアルファベットの「T」を2つ並べた形にも見え、それはつまり「Team Taiwan」を意味することになるという。
 

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