2025/06/06

Taiwan Today

政治

国際獣疫事務局(WOAH)、台湾を豚熱(CSF)の「清浄地域」と認定

2025/06/02
国際獣疫事務局(WOAH)第92回年次総会(仏パリ)は5月29日に特定疾病のステータス認証授与式を行い、台湾を正式に「豚熱(CSF)清浄地域」として認定した。写真は喜びを爆発させる台湾の代表団一行。(農業部)
国際獣疫事務局(WOAH)第92回年次総会が5月25日から29日まで仏パリで開催された。そのうち29日に行われた特定疾病(口蹄疫、BSE、牛肺疫、アフリカ馬疫、豚熱及び小反芻獣疫)のステータス認証授与式で、台湾が正式に「豚熱(CSF)清浄地域」として認定された。台湾における家畜の疾病予防及び検疫能力が改めて国際社会に評価されたことを意味する。認証授与式には農業部の杜文珍常務次長(事務次官。台湾の首席獣医官でもある)及び代表団が出席した。
 
農業部はWOAHの陸生動物衛生基準に基づき、2023年7月1日から豚熱ワクチンの接種を全面中止し、段階的に防疫・検疫およびモニタリングのデータ等を整理・収集してきた。2024年8月にはWOAHに対して「豚熱(CSF)清浄地域」の認定申請を正式に行い、その後、専門家による審査結果に応じて補足資料を提出した結果、今回正式に「豚熱(CSF)清浄地域」のステータス認証を取得するに至った。
 
豚熱は台湾でも「甲類動物伝染病」に分類され、WOAHでも通報義務のある特定疾病に指定されている。全身性の出血性病変が特徴で、妊娠した豚が感染すると流死産を引き起こす。極めて感染力が強く、致死率も高いのが特徴で、アジアの多くの国でまん延している。しかし台湾では、2005年に彰化県(台湾中部)で最後の感染例が確認されて以来、新たな感染例は1件も報告されていない。
 
これにより台湾は「口蹄疫」、「アフリカ豚熱(ASF)」に続いて「豚熱」と、豚の三大疾病すべてにおいてWOAHから「清浄地域」のステータス認証を受けたことになる。これはアジアで唯一の快挙。
 
農業部は、「この栄誉は台湾における防疫・検疫戦略の大きな成果であると同時に、台湾産豚肉および関連製品が国際市場へ進出するための道を切り拓くもの。台湾の畜産業への信頼と国際競争力を大幅に高めることになる」と期待を寄せている。
 

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