2025/05/12

Taiwan Today

政治

内政部、現代の葬儀を正面から見つめる書籍を出版

2012/07/10
内政部は葬儀に関してまとめた書籍を出版し、これに関するシンポジウムを開催した。(内政部サイトより)
内政部はこのほど、葬儀に関してまとめた書籍『平等自主・慎終追遠~現代国民喪礼(平等自主・尊厳をもって最期を送る~現代国民の葬儀)』を出版した。2年間の数十回にわたる会議で繰り返し討論と思索を重ね編集された同書の出版に合わせ、内政部は台北市内の台湾大学医学部付属病院・国際会議センターで、出版発表会と同書の内容に関連したシンポジウムを開催した。これらを通じ、国民に死を取り巻く問題に正面から向き合い、自身の死後や、家族の葬儀について自ら計画を立てるよう促し、現代の葬儀における「自主的、男女平等、差異の尊重」という目標を達成したい考えだ。

台湾では昔から死について語ることはタブーであり、葬儀も非日常の中で行われることが当たり前となっていた。しかし、現代という時代にそぐわない葬儀の風習を改め、家族の間でのもめ事を解消するとともに、性別や出身(エスニック・グループ)、宗教、年齢、社会的地位の違いを乗り越え、家族の一人ひとりが悲しみなど思いを伝えることのできる機会にすべきである。つまり、これが内政部が同書を出版した目的なのである。

また、台湾社会の過去50年の移り変わりによって、葬儀の習慣にもさまざまな特徴が表れている。だからこそ、時代の変化に伴い、葬儀におけるマナーや風習の一つひとつをより細分化し、性別やさまざまな違いを尊重すべきだと訴えることもまた、同書出版のもう一つの目的である。

内政部は書籍の出版とシンポジウムを通じ、それぞれの葬儀において尊厳をもって故人を見送り、「目上の人に対し、生前はよく仕え、死後は丁重に葬る」という作法の優れた点を広めて欲しいと期待している。また、孝行に努め、死を悲しむに当たり、葬儀も時代とともに進化し、社会の流れや動向によりマッチしたものにすることができるのである。

ランキング

新着