2025/05/12

Taiwan Today

文化・社会

日本でも人気の「日月潭紅茶」、高山茶よりも芳醇

2016/12/30
行政院農業委員会(日本の農林水産省に相当)は、台湾産紅茶の付加価値を高めるため、台湾中部・南投県にある「魚池郷農会(農協)日月潭紅茶館」が販売する紅茶商品を紹介する記者会見を行った。写真はその中の一つ、日月潭紅茶を贅沢に使用したイタリアンジェラート。(中央社)

行政院農業委員会(日本の農林水産省に相当)は、台湾産紅茶の付加価値を高めるため、台湾中部・南投県にある「魚池郷農会(農協)日月潭紅茶館」が販売する高品質の紅茶商品を紹介する記者会見を行った。この日月潭紅茶は、一煎だけでなく何度も味わえ、喉に余韻のある甘みを感じるのが特徴。また、高山ウーロン茶よりも芳醇な香りが楽しめる。11月からすでに日本向けに輸出されており、今後は台湾でも販売される。

農業委員会農糧署は28日、品評会の受賞商品に匹敵し、現在台湾で最も高級とされる「魚池郷農会日月潭紅茶館」の高品質「日月潭紅茶」を、国内向けに紹介する記者会見を開催した。農糧署の陳建斌署長によると、南投県魚池郷に紅茶が持ち込まれたのは戦前の日本占領時代のこと。農業技士であった新井耕吉郎がその基礎を作った。日本の敗戦後も、新井氏は日本に帰国することなく台湾にとどまった。その後、新井氏本人とマラリアで病死した2人の息子の遺骨は、いずれも台湾に埋葬された。台湾ではその功績が称えられ、「台湾紅茶の父」と呼ばれている。

魚池郷農会の王威文総幹事によると、海抜600~800メートルに位置する魚池郷は、台湾における最大の紅茶の産地で、その作付面積は約600ヘクタール、年産量は400トン余りに達する。4月から11月にかけて茶葉の収穫が行われる。茶葉の種類は4種類あり、そのうち1つは日本占領時代にインドから持ち込まれたアッサム茶。残りは台湾原生の台湾山茶、それにその後改良された「台茶18号」と「台茶21号」となっている。

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