マーティン・スコセッシ監督の最新映画『沈黙‐サイレンス‐』でアカデミー賞「撮影賞」にノミネートされたメキシコ人撮影監督、ロドリゴ・プリエト(Rodrigo Prieto)氏が25日、台湾を訪れて講演を行った。
映画『沈黙‐サイレンス‐』は台湾でオール・ロケが行われたもの。再び台湾にやってきたプリエト氏は、台湾の空港に降り立った直後に、アカデミー賞ノミネートの知らせを受けたことを明らかにし、「とても象徴的意義のある瞬間だった」と振り返った。アカデミー賞にノミネートされたことについては、「台湾の自然景観が私たちを助けてくれた。どこにカメラを置いても、パーフェクトな構図が得られた。台湾の特殊な景観が、この映画の制作を手伝ってくれた」と感想を述べた。
プリエト氏はこれまでに、台湾出身で現在はアメリカで活躍する映画監督、李安(アン・リー)氏と何度もタッグを組んだことがある。プリエト氏は「台湾に来る前はアン・リー監督のことしか知らなかったが、台湾に来てから、台湾はとても細緻なところだと気が付いた」と指摘。「特に台北は文明的な大都市で、メキシコシティの混乱と比べたら、台北にはグルメもあり、興味深い建築物も数多くある。ここに住む人々は、街を清潔にしようと努力している」とし、こうしたことが印象に深く残っていると語った。